名古屋・東別院に「おてらおやつクラブBOX」登場

全国におやつの輪が広がり、各地で新しい取り組みが自然発生的に生まれています。その中でもユニークなのが、名古屋に現れた「おてらおやつクラブBOX」。みんながお菓子などを持ち寄ってBOX内に溜めておき、毎月まとめて支援先にお届けしようという画期的な取り組みです。

始めたのは名古屋市北区の開闡寺(かいせんじ)の小嶋朋大さん・愛歩さんご夫婦。場所は名古屋市中区の「真宗大谷派名古屋別院(通称:東別院)」境内東側建物2Fの仏教図書館・教化センター。館内に入ってすぐ正面のかなり目立つ場所に、大きな「おてらおやつクラブBOX」が設置されたのです。昨年末に登場して以来、既にたくさんのお菓子や缶詰などが集まっているようです。

▼ 教化センター案内|教えにふれる|お東ネット 東別院
http://www.ohigashi.net/oshie/kyokacenter/

〒460-0016 名古屋市中区橘2-8-55
※地下鉄名城線「東別院駅」4番出口より、西に徒歩約5分

発案者の小嶋朋大さんにお話を伺ったところ、「教化センターは会議や勉強会の場として、大勢の僧侶が出入りしますので、そこにお供え物をとりまとめるBOXを設置するのが効果的だと思いました。僧侶が自坊のみで発送するよりも、おやつの量・種類が集まり、手間もかからず気軽に参加できます。ぜひ一人でも多くの方におすそわけをお願いできればありがたいです。」とお話しくださいました。

そして奥さまの愛歩さんは、もともと敬虔なクリスチャンの家庭に生まれ、奉仕精神の豊かな土壌で育ってこられたこともあり、おてらおやつクラブへの賛同ならびに、BOX設置の後押しをされたとのこと。素敵なご夫婦です!

そんなご夫婦の愛の結晶ともいえる「おやつクラブBOX」の特筆すべきポイントは以下3点。

1.少量でも活動に参加できる

⇒「定期的に発送するほどお供え物は無いけれど、少しなら協力できる」という声を耳にします。BOXに入れていただく支援物資は、少量でも大歓迎です。少しでも、多くの人の力を合わせれば強力なパワーとなります。お手元のお供えもの、賞味期限が切れる前にぜひBOXへどうぞ!

2.宗派問わず

⇒おてらおやつクラブの取り組み自体もそうであるように、この「おてらおやつクラブBOX」も、もちろん宗派は問いません。宗門の枠組みを超えて、おやつの輪を広げてまいりましょう!

3.一般の方のご協力も、もちろん大歓迎!

⇒BOXのある仏教図書館・教化センターそのものが、僧侶・在家問わず、広くあまねく万人に解放されています。教化センター職員の方も温かくフレンドリーな方が大勢みえるので、一度足を運ばれてはいかがでしょうか?

さまざまな方からお寄せいただいた「おすそわけ」は小嶋さんが回収し、おつとめの後に名古屋市内の支援先へお届けします。直接手渡しするので、支援先の様子や子どもたちの反応が見られることもあり、活動の励みになります。

「おてらおやつクラブBOX」は、比較的気軽に「おてらおやつクラブ」の活動に参加できる、足がかり的な取り組みと言えます。「貧困を抱える子どもたちに、少しでも助けになりたい―」そのようなお志のある方がみえましたら、ぜひ東別院へ「おすそわけ」を賜れればと思います。

大勢の方の温もりや優しさが輪になって広がり、少しでも多くの子どもたちが笑顔で過ごせますように。

*おてらおやつクラブでは、引き続き「おてらおやつクラブBOX」のような画期的取り組みを考案・募集しております。皆さまからのお知恵もお借りできればと思いますので、何かアイデアがございましたらおてらおやつクラブ事務局までご連絡ください。

(文:臨済宗妙心寺派 林昌寺 副住職・野田芳樹)