遊坊主「ASOBOUZU」ブース出展のご報告

Posted on 2016年5月19日

去る4月24日に愛知県名古屋市真宗大谷派名古屋別院で行われた「遊坊主ASOBOUZU」というイベントにブース出展させていただきました。このイベントは宗祖親鸞聖人750回御遠忌法要の会期中に行われ、今までお寺やお坊さんと出会ったことがない人たちにも気軽に来て楽しんでもらう企画でした。

 

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私たちは「出張おてらおやつクラブ」として参加しました。ブースには、この日に向けて新しく作ったおてらおやつクラブのノボリとポスターが初お目見え。そしてリーフレット、募金箱、さらに「おてらおやつボックス」を設置して準備万端。今回は事務局スタッフだけでなく名古屋のおてらおやつクラブを手伝ってくれている“おやつ小町”さんたちも駆けつけてくれました。

 

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10時の開始直後から大勢の人たちが会場である東別院へ来ていて、一帯は賑やかな熱気に包まれていました。出張おてらおやつクラブブースにも多くの人が立ち寄ってくれましたが、大半が1〜2分と本当に短い時間でしか話ができなかったため、活動の説明などが十分にできないこともありました。そうした短い時間の中でも足を止め、私たちの声に耳を傾けてくれた人たちも多くいました。活動に共感してくださった人たちからおてらおやつボックスへお菓子をお供えいただいたり、家族で来た人が一人ずつ募金をしてくれたり、おてらおやつクラブからおやつをお送りしている団体の方々も来てくれて近況を聞かせてくれたりと、あたたかな時間でした。

 

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「思いが伝わらないことが多いから、伝わった時は本当に嬉しいなあと、聞いてもらうだけで嬉しいんだなあと、あの人々の活気の渦の中で感じました」とは、ブース出展を手伝ってくれた仲間からの感想。この「声が届いているという安心感」はおやつを届けるひとり親家庭の子どもたち、お母さん、お父さんにも通じることだろうと思いました。数え切れない程の人々が行き交う渦の中で声を聞いていく、届けていく。その難しさと尊さを感じる場となりました。

(文・長善寺 副住職 蒲池卓巳)

【参加募集】おてらおやつクラブ説明会@岐阜のお知らせ

Posted on 2016年5月17日

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2016年の説明会は、1月の兵庫を皮切りに佐賀・福岡・名古屋・広島・横浜など、たくさんの地域で開催してきましたが、今回は初の岐阜県での開催が決定しました。

 

貧困問題の状況や自治体の施策、個人単位の取り組みの在り方などはその土地ごとに違いますが、それぞれの現場の声に耳を澄ましてみて気がつくことは、「貧困問題はどこにでも存在する身近な問題である」ということ。それぞれの地域に、その地域に住む人にしかわからない実情や現場の想いがあることでしょう。

 

説明会を開くことによって、おてらおやつクラブの活動を知っていただくことに加え、来てくださった方々と直に言葉を交わすことで、その土地ならではの課題を聞き、解決方法を模索する支援の輪を広げられたら何より嬉しく思います。

 

お寺さま、ひとり親家庭支援に携わる関係者の皆さまで、当活動にご関心のある方は、下記の要領をご一読いただきふるってご参加ください。

 


 

日時:2016年6月14日(火)14〜16時
場所:横超山 光蓮寺(浄土真宗本願寺派)
   〒509-0213 岐阜県可児市瀬田718
HP:http://kourenji.com/

 

・名鉄広見線「明智」駅から徒歩20分(タクシーをご利用ください)
・東海環状自動車道「可児御嵩」インターより5分
・駐車場は70台分
・お子様を連れての参加も大丈夫です

 

対象:お寺関係者(僧侶・寺族など)、ひとり親家庭支援に携わる方(NPO・行政など)

 

内容:おてらおやつクラブについて
・活動紹介
・参加寺院からの活動報告
・実際の発送作業体験
・感想シェア
・質疑応答

 

申込方法(※必ず事前にご連絡をお願いします)
・おてらおやつクラブ事務局までメール
 mail@otera-oyatsu.club

 

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説明会@広島のご報告 ~お土産話も添えて~

Posted on 2016年5月15日

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先日4月21日に、広島県のおてらおやつクラブ参加寺院、西念寺さま(大竹市、浄土宗)と超覚寺さま(広島市、真宗大谷派)をお借りし、午前・午後の2部だてで説明会を開きました。

 

参加者は、午前・午後あわせて12名。
この日は雨模様で、晴れの日が多いはずの瀬戸内の気候こそ歓迎してくれませんでしたが…
そのような中でも足を運んでくださる方がいらっしゃり、温かな場を持てたことを心から有り難く思います。

 

広島県での説明会は初めてでしたが、なぜ広島で説明会を開催するに至ったか…
それは次に示す数字を見ていただければすぐにご理解いただけるかと思います。

 

中国地方におけるおてらおやつクラブ活動状況(説明会当時)
・参加寺院数:20か寺(岡山2、広島7、山口4、鳥取2、島根5)
・支援団体数:1か所(島根)

 

ご覧のように現在中国地方においては、おてらおやつクラブの活動の周知がまだまだ十分とは言えず、この地域のより多くの方々に直接お話を聞いてもらいたい、との想いから広島での説明会開催にいたりました。

 

今回の説明会では市役所の福祉課児童係の方や、子育て支援NPO(市委託)の方等がいらっしゃり、説明会後に問い合わせいただいた方も既にあり、中国地方での「ご縁の輪」が更なる広がりの兆しを見せています。

 

引き続きご寺院・団体さまともに、協働していただける方を探していますので、ご参加・ご紹介をお待ちしております。

 

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…と、いつもお願いばかりしていて恐縮ですが、今回の旅では皆さんにもお伝えしたいこんなお土産話も持ち帰ってきました。

 

午後の部の感想シェアの場でのこと。
超覚寺ご住職の和田隆恩さんから、広島のとある人物についてのお話を伺いました。

 

それは、「広島のマザー・テレサ」と呼ばれる一人の女性の話です。

 

その女性は、家庭環境に恵まれず空腹から非行に走る青少年を支えようと、30年以上にわたり自宅で手作りの、温かい食事を若者にふるまっているとのこと。80歳を超えた今でも、そのような活動を個人的に継続されており、ご飯を食べにくる若者たちからは「ばっちゃん」の愛称で親しまれているそうです。

 

後日、気になって詳しく調べてみると、その女性のお名前は中本 忠子(なかもと ちかこ)さんといい、次のようなバックグラウンドをもつ方でした。

 

「中本さんは21歳で結婚。3人の男の子を授かったが、末の子が生まれた直後に夫を心筋梗塞で失う。父親の記憶がないほど幼かった3人を女手ひとつで育てた。
1980(昭和55)年、中学校のPTA役員になった。学校は荒れており、警察に補導された生徒らを忙しい保護者の代わりに迎えに行くうち、顔見知りになった警察官に「保護司になりませんか」と声をかけられた。
保護司とは、保護観察処分になった少年などの更生を助けるために法務大臣から委嘱される地域ボランティアのことだ。
『当時は、それって何? という感じよね。でも、わからんけどええよって(笑い)』
これが、現在の活動につながるきっかけだった。2年後、保護司としてシンナーをやめられない中学2年の男子生徒を担当した。
『骨の上に皮が乗っかっとるような状態で、顔色は気色悪いほど青い。髪にも服にもシンナー臭が染みついて、誰も寄りつこうとせんかったよ』
袖の中に隠し持ったシンナーを手放そうとしない少年と向き合うなかで、ある日、こう尋ねた。
『なんでそんなにやめられんの?」
すると予想もしなかった答えが返ってきた。
『腹が減ったのを忘れられるから』
少年は母子家庭で、アルコール依存症の母親から食事を与えられていなかった。中本さんはしみじみと振り返る。
すごい衝撃よね。この時代に食べられない子がいるなんて考えてもいなかった(太字引用者)』
空腹に気づけなかったことを詫び、その晩から毎日、少年のご飯をこしらえた。お腹いっぱい食べられるようになった少年はシンナーをやめ、同じような境遇の友人を中本さんのもとへ連れてくるようになった。行き場のない子たちの『たまり場』になった。」

(週刊女性PRIMEより引用 http://www.jprime.jp/tv_net/human/24231

 

最近「子どもの貧困」というコトバにスポットが当てられはじめ、子ども食堂などの取り組みが同時多発的に各地で行われるようになったり、貧困問題に対する事業に国や各自治体から補助金がつきやすくなったりと、問題解決に対する動きが顕著になりつつあるように見受けられます。

 

しかし「子どもの貧困」(だけに限りませんが)というコトバが取りざたされ、私たちがそれを認知する以前に、諸問題は確かに存在する。それも、「遠いよその国の縁遠い話」ではなくこの日本で。かつ今に始まったことではなく前々から―。

 

中本さんのエピソードに触れ、そのことを改めて強く考えさせられます。
それは上の文中にもある「すごい衝撃よね。この時代に食べられない子がいるなんて考えてもいなかった」という中本さんの言葉に端的に表れていると思います。

 

普段の生活を営む中では、もしかしたら困っている人が視界に入りにくい、ということがあるかもしれません。しかし自分の周りにも、自身が見えていない・聞こえていないだけで、たくさんの「助けて」というシグナルが発せられているのかもしれない―。
そのように想像力を働かせることで、自分自身にも違った視野が開けてくるのではないでしょうか。

 

「困っている人・苦しんでいる人なんて見えないから、私の周りはきっと大丈夫なのだろう」という楽観的な「想像力の貧困」に陥ることなく、目を向け、耳を澄ます。そうして繋がった誰かを支えることが、巡り巡って自分の世界を広くするのだろうと思います。

 

今回の旅は、そんなことを今一度深く考える貴重な時間でした。
ここに改めて、今説明会でお会いしたすべての方々に感謝いたします。

合掌

 

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(文・林昌寺副住職 野田芳樹)