おてらおやつクラブ説明会@岐阜のご報告(2016年6月14日)

Posted on 2016年6月27日

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先日6月14日に、岐阜県可児市・光蓮寺さまをお借りし、おてらおやつクラブ説明会を開催しました。

 

当日はお寺さまやNPOの方、市役所職員さんなど様々なお立場の方に足を運んでいただき、計17名の皆さまに説明を聞いていただきました。

そしてこちらからお伝えしたいことを話すのみでなく、それぞれの立場やお住まいの環境からしか見えてこない「草の根」の課題や問題意識なども共有していただき、「自分たちの地域における貧困問題の現状」について濃密に語り、学ぶ場ともなりました。

 

岐阜県は全国的にみると、数の上では「貧困率」と「子どもの貧困率」、どちらも全国平均値を下回っているらしいのですが、来てくださった方々のお話を聞いていると、「数値はあくまで数値でしかない」ということを強く再認識させられます。

「割合はどうあれ、自分の住む地域にも貧困での悩みや、それについて回る様々な問題に困っている人がいる」―そのことに気が付いた人たち、あるいはまさにその中にいる人たちが「じゃあ、どうすればいいのだろう?」と考え、実際に行動を起こしています。そして、その延長線が交わったところに新たな展望や、更なるアクションにつながる原動力が生まれてくるのでしょう。

 

参加者のある方がこんなことをおっしゃいました。

 

「それぞれの立場でできることを長くつながりながらやっていくこと、絡まってしまった問題を一つひとつ一緒に考えていくことの大切さを実感しています。『出会って、繋がって、支えあって』が、私たちが生きていく上で一番大事で、尊いことですよね。」

 

私たち一人でできることといったら、ほんの小さなことかもしれません。しかし小さくても何か行動を起こすことで、それに響き合う人たちと出会い、お互いに知恵を貸し合うことで行動の選択肢が増えます。「息長く活動を続けることが重要である」という言葉をよく耳にしますが、そのための基盤はやはり「人との出会い」なのだろうということを改めて感じた次第です。

 

今後も各所で説明会を開催する予定です。おてらおやつクラブの説明会は、単に説明を聞いてもらうだけの一方通行の場ではなく、いろいろな立場の方が出会って、それぞれの思いの丈を交わらせる、いわば「交差点」であると思っています。

 

自分一人での歩みは一本道をまっすぐ歩くようなもの。しかし、はたと交差点に差しかかると「右に行こうか?左に行こうか?」「それともまっすぐ?」というように自分がたどるルートの選択肢が増えます。

同じように人との出会いというのも、自分の歩みに無数の選択肢を与えてくれる貴重な宝物なのではないでしょうか。

 

これから先も、説明会やその他さまざまな場面での皆さまとの出会いを活力にして活動を継続していきますので、どうぞよろしくお願いします。

 

(文・林昌寺副住職 野田芳樹)

 

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【熊本地震】おてらおやつクラブの熊本支援 「おすそわけ」のご報告

Posted on 2016年6月22日

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4月に熊本県・大分県を中心に発生した「平成28年熊本地震」から2か月が経過しました。現在でもなお、多くの人々が、倒壊の恐れのある家屋での生活や、避難所での不自由な生活を余儀なくされています。
あらためて、犠牲になった方々のご冥福をお祈りし、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

 

今も募金やボランティア活動など、様々な形で被災地への支援が続けられております。
おてらおやつクラブでも支援活動として、参加寺院によるおやつのおすそわけが行われましたので、本稿ではそのご報告をさせていただきます。

 

◎ 支援に至るまでの経緯

 

地震が発生して1カ月が経とうとする頃、参加寺院から「熊本への支援が何かできないか」という声が事務局へ届くようになっていました。
しかし、被災地へ直接おやつをお届けすることは難しく、何かの支援活動と合わせてのおすそわけが適当ではないかと考えられました。
そこで、佐賀県杵島郡白石町の曹洞宗廣雲寺住職、菅原宗玄さんを中心とした、佐賀県の曹洞宗寺院・青年会有志による炊き出しボランティア活動と協働させていただくことにしました。菅原さんを初めとするメンバーは、震災直後から、熊本県上益城郡益城町の公民館において、炊き出しボランティア活動を続けられていました。

 

協働にあたり、支援の流れは以下のように行うことにしました。

1)おてらおやつクラブ参加寺院へおやつ発送の依頼
2)おやつは、事務局メンバーである遙山のお寺に送ってもらう
3)炊き出し活動に合わせて現地へお届けし、食事と一緒におやつもお渡しする

 

早速5月15日におてらおやつクラブ参加寺院へ呼びかけをしたところ、5月22日の期限までに17カ寺・2団体からたくさんのおすそわけが届きました。
子どもたちからお年寄りの方まで喜んでいただけるような様々な種類のおやつが集まり、北海道から九州まで、色とりどりの各地の銘菓も送っていただきました。

 

◎ 被災地「炊き出し支援」とともに

 

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菅原さんを中心とする有志のメンバーは、震災発生直後から6月22日現在まで、継続して合計12回、毎回200~300食あまりの炊き出し活動を実施されています。常に現地のニーズを直接聞き取り、毎回趣向を凝らしたメニューを提供し、被災者の方々と心を通わせておられます。ここで大切なのは、「継続的な支援を通して、被災者の方々と顔の見える関係を築いておられる」ということでした。

 

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いただいたたくさんの「おすそわけ」は、それぞれ同封されていたお寺からのメッセージを添付して、炊き出し会場へと運んでいただきました。一度に全てを持っていくのではなく、その都度必要な分を運び、炊き出しのテントの中にディスプレイして置いていただきました。

 

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おてらおやつクラブ自体は、被災者の方々にとって見ず知らずの存在であり、馴染みのないものです。今回、炊き出し活動と相乗りする形で支援を行うことで、「顔の見える人たちから、継続的に、直接的に」おすそわけを届けることができ、安心感につながったのではないかと思います。

 

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◎ まとめ

 

災害支援には様々な形があり、どのような形が最適かは一概には言えないものだと思います。今回はたまたま上記のような形となって支援を行いました。
それでも、今回、地元の支援活動とおてらおやつクラブの活動を結ぶことができたことは、私にとっては意義深いものでした。参加寺院や協力団体との平時のご縁を生かすことにより、災害時に的確な支援が可能になるかもしれません。

 

非常時だからこそ、平時の備えの大切さが痛感されます。日頃から継続的におすそわけを発送しているおてらおやつクラブ参加寺院だからこそ、比較的早く被災地への支援に応じることができた、という側面もあったと思われます。

 

最後に、快く協働を承諾してくださった菅原宗玄さんをはじめとする曹洞宗寺院有志の皆様方、おすそわけの依頼に迅速に応えておやつを送ってくださった参加寺院の皆様方に御礼申し上げます。今後も、ともにできることを行っていければ幸いです。

 

(文・佐賀県杵島郡江北町 永林寺 遙山典仁)

 

**おすそわけを送ってくださったご寺院様・団体様(順不同)**

 

三重県   津市    妙華寺様
長崎県   長崎市   観善寺様
大阪府   大阪市   大仙寺様
千葉県   市原市   弘教寺様
広島県   大竹市   西念寺様
新潟県   長岡市   安善寺様
東京都   墨田区   春慶寺様
福岡県   北九州市  宝樹寺様
富山県   南砺市   教了寺様
奈良県   桜井市   法起院様
滋賀県   愛荘町   宝満寺様
京都府   京都市   法然院様
北海道   長沼町   誓報寺様
山形県   米沢市   西蓮寺様
東京都   調布市   西光寺様
神奈川県  横浜市   妙法寺様
北海道   釧路市   本行寺様

 

大阪府   大阪市   浄土宗大阪教務所教化団様
愛知県   一宮市   日蓮宗一偈結社様と以下の皆様(江南市/昭蓮寺様 東海市/妙法寺様 あま市/宝満寺様 岐阜市/常在寺様)

 

本当にありがとうございました。 合掌

 

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【シェア・ザ・バウムクーヘン】バウムクーヘンおすそわけのご報告

Posted on 2016年6月9日

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3月に神戸で行われた「バウムクーヘン博覧会」(主催:神戸スイーツ学会)で、全国の子どもたちに1万個のバウムクーヘンをプレゼントするチャリティー企画があり、その協力団体として、おてらおやつクラブが選ばれました。

 

「おやつで子どもたちを笑顔にしよう」という思いのもと、宗派を超えて全国でつながるおてらおやつクラブの活動に共感いただいた結果です。

 

「バウムクーヘン博覧会」の来場者からのご寄付によって、おてらおやつクラブには合計5,316個ものバウムクーヘンを寄贈いただけることとなり、配布を申し込んでくれたお寺へ神戸スイーツ学会から送られました。

 

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バウムクーヘンはおてらおやつクラブに参加する44のお寺の仏前にお供えされた後、日頃からおやつを「おすそわけ」している団体やご家庭に送られたり、お釈迦さまの誕生を祝う「花まつり」でお寺に来た親子に配布されました。

 

また、熊本地震の被災者を支援するため、5月9日に佐賀県曹洞宗青年会によって行われた益城町避難所での炊き出しの際にも、沢山のバウムクーヘンが配布されました。厳しい避難所生活の中、ほっとする甘いお菓子が大変喜ばれました。

 

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これらの配布で、のべ2,500人以上の子どもたちを笑顔にできました。こうしたチャリティーを企画してくださった神戸スイーツ学会さま、チャリティーにご協力いただいた皆さま、そしてバウムクーヘン配布にご参加いただいたお寺さまのご厚意に感謝いたします。

 

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第8回浄土宗平和賞を受賞!

Posted on 2016年6月4日

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「おてらおやつクラブ」が第8回浄土宗平和賞を受賞しました。去る5月11日、東京・芝にある増上寺で浄土宗平和賞授賞式が開催されました。

 

浄土宗平和賞は「浄土宗平和協会が定める、浄土宗の教義を広め、儀式を行うという寺院の活動にとどまらず、「社会参加する仏教」を志向し、平和活動、環境保護活動、国際交流活動、地域福祉活動など幅広い分野で公益のための活動を行っている浄土宗寺院・教師または浄土宗教師が代表(中心的な役員)を勤める団体を顕彰し、支援するものです。」

 

▼浄土宗平和教会ホームページより
http://jpa.jodo.or.jp/jigyou/heiwashou/index.html

 

平成25年11月に2カ寺から始めたおてらおやつクラブの活動も2年半が経ち、今では47都道府県、350カ寺へと広がりました。仏さまへのお供え物をあげてくださる施主さま、様々な形で活動を応援くださる皆さま、全国で貧困問題解決に向けて行動されるお一人お一人のおかげさまにより、この度の受賞に至りました。お支えいただいた皆様には、心より御礼申し上げます。

 

当日は、おてらおやつクラブの活動報告の場も頂戴し、代表の松島靖朗が、浄土宗平和協会の役員さま(全会員数600人にも及ぶ会の中心を担う方々)に向けてお話させていただきました。

 

冒頭で「昨年もこの平和賞にエントリーしましたが、当然のことながら受賞には至りませんでした。(昨年度受賞され、列席していた應典院の)秋田ご住職には敵わない(笑)」とエピソードをご紹介し、笑いが起こりましたが、本題に入ったところでは、皆さま真剣に聞き入ってくださいました。私たち「おてらおやつクラブ」が貧困問題に対して取り組んでいる想いを汲み取っていただいているようで、非常に心強く感じました。活動のさらなる後方支援を頂戴した思いのする貴重なご縁となりました。

 

最後に、松島代表から一句。「表彰状、右肩上がり、気がつかず」

 

下がることなくこの勢いを持って、事務局一同精進してまいりますので、引き続きお支えのほど宜しくお願い申し上げます。

(文・久遠寺副住職 高山信雄拝)

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【大阪】貧困問題の勉強会&おてらおやつクラブ説明会のご報告

Posted on 2016年6月2日

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5月27日、大阪でおてらおやつクラブ説明会を開催しました。大阪はおてらおやつクラブが活動を始めるきっかけとなる事件が起こった場所でもあります。その事件とは2013年5月の大阪市北区、母親と当時3才の子どもがマンションの一室で餓死したとみられる事件。そのような悲劇を二度と繰り返さないために活動を始めて2年半が過ぎましたが、まだまだ貧困が原因の一つとみられる事件や事故がなくなることはありません。

 

貧困問題を解決するためにはお寺さまはもちろん、団体さまの協力が欠かせません。特に大阪は参加寺院に対して支援先となる団体の数が不足しています。そこで説明会の計画を呼びかけたところ、松原市の法泉寺さまが協力してくださることに。地域の事情などご相談するなかで、特に青年僧がなかなか実感することが少ない貧困問題について改めて学ぶ場にしたい、という要望がありました。ですので今回は、日々貧困の現場に立つ支援者からお話を伺い、その上でおてらおやつクラブの概要説明を聞く会にすることが決まりました。

 

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講演は、おてらおやつクラブと連携している団体の一つ「山科醍醐こどものひろば」の村井琢哉理事長にお願いしました。講題「子どもたちとつくる貧困とひとりぼっちのないまち ー山科醍醐こどものひろばの実践から考えるー」として、そもそも貧困とは何か、そして「山科醍醐こどものひろば」が目指すことは何か、子どもと日夜関わることでしか知り得ないことをお話しいただきました。

 


 

■ 貧困問題の勉強会&おてらおやつクラブ説明会

 

日時:5月27日(金)15〜17時半
場所:法泉寺(浄土真宗本願寺派)
〒580-0003 大阪府松原市一津屋1-13-22

 

15:00〜15:15 おつとめ・開会あいさつ
15:10〜16:20 村井琢哉さま講演
16:20〜16:35 休憩
16:35〜17:10 おてらおやつクラブの概要説明
17:10〜17:20 梱包作業の説明
17:20〜17:30 質疑応答・閉会あいさつ

 


 

 

貧困問題への関心の高さや、地元の仏教会・青年会の働きかけもあり、30名以上の参加者がありました。会場となった法泉寺は、大阪市のすぐ南東に位置する松原市にあるお寺です。お寺の近くには団地が多く、大阪市内への通勤圏内で人口も多い地域。それだけ貧困状態にある家庭も多いことでしょう。講演ではそれを実証するさまざまなデータも紹介されましたが、村井さんが力を込めて仰ったのは「(貧困率などのデータよりも)大切なのは、困っている人が身の周りに一人いるということ。それに気づけているか? が大事。数値が高いか低いかではなく、困っている一人を救えるか? を考えてほしい」ということ。私たちがどのような立場にあっても、決して忘れてはならない点だと感じました。

 

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講演の後、おてらおやつクラブの概要と具体的な参加方法・発送方法の説明。法泉寺の恵我さんから普段の発送についてノウハウの伝授もあり、参加者はすぐにでも発送できる学びを得たことと思います。皆さまのお陰で無事に勉強会・説明会を終えることが出来ました。

 

説明会から数日、既に参加者から登録申し込みのメールが届いています。大阪はじめ関西の支援体制をより一層分厚くし、もっと多くの子どもたちへ「おすそわけ」を届けていきます。どうぞご協力よろしくお願いいたします。 合掌

(文・奈良県天理市 善福寺 桂 浄薫)

 

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