【熊本地震】おてらおやつクラブの熊本支援 「おすそわけ」のご報告

Posted on 2016年6月22日

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4月に熊本県・大分県を中心に発生した「平成28年熊本地震」から2か月が経過しました。現在でもなお、多くの人々が、倒壊の恐れのある家屋での生活や、避難所での不自由な生活を余儀なくされています。
あらためて、犠牲になった方々のご冥福をお祈りし、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

 

今も募金やボランティア活動など、様々な形で被災地への支援が続けられております。
おてらおやつクラブでも支援活動として、参加寺院によるおやつのおすそわけが行われましたので、本稿ではそのご報告をさせていただきます。

 

◎ 支援に至るまでの経緯

 

地震が発生して1カ月が経とうとする頃、参加寺院から「熊本への支援が何かできないか」という声が事務局へ届くようになっていました。
しかし、被災地へ直接おやつをお届けすることは難しく、何かの支援活動と合わせてのおすそわけが適当ではないかと考えられました。
そこで、佐賀県杵島郡白石町の曹洞宗廣雲寺住職、菅原宗玄さんを中心とした、佐賀県の曹洞宗寺院・青年会有志による炊き出しボランティア活動と協働させていただくことにしました。菅原さんを初めとするメンバーは、震災直後から、熊本県上益城郡益城町の公民館において、炊き出しボランティア活動を続けられていました。

 

協働にあたり、支援の流れは以下のように行うことにしました。

1)おてらおやつクラブ参加寺院へおやつ発送の依頼
2)おやつは、事務局メンバーである遙山のお寺に送ってもらう
3)炊き出し活動に合わせて現地へお届けし、食事と一緒におやつもお渡しする

 

早速5月15日におてらおやつクラブ参加寺院へ呼びかけをしたところ、5月22日の期限までに17カ寺・2団体からたくさんのおすそわけが届きました。
子どもたちからお年寄りの方まで喜んでいただけるような様々な種類のおやつが集まり、北海道から九州まで、色とりどりの各地の銘菓も送っていただきました。

 

◎ 被災地「炊き出し支援」とともに

 

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菅原さんを中心とする有志のメンバーは、震災発生直後から6月22日現在まで、継続して合計12回、毎回200~300食あまりの炊き出し活動を実施されています。常に現地のニーズを直接聞き取り、毎回趣向を凝らしたメニューを提供し、被災者の方々と心を通わせておられます。ここで大切なのは、「継続的な支援を通して、被災者の方々と顔の見える関係を築いておられる」ということでした。

 

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いただいたたくさんの「おすそわけ」は、それぞれ同封されていたお寺からのメッセージを添付して、炊き出し会場へと運んでいただきました。一度に全てを持っていくのではなく、その都度必要な分を運び、炊き出しのテントの中にディスプレイして置いていただきました。

 

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おてらおやつクラブ自体は、被災者の方々にとって見ず知らずの存在であり、馴染みのないものです。今回、炊き出し活動と相乗りする形で支援を行うことで、「顔の見える人たちから、継続的に、直接的に」おすそわけを届けることができ、安心感につながったのではないかと思います。

 

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◎ まとめ

 

災害支援には様々な形があり、どのような形が最適かは一概には言えないものだと思います。今回はたまたま上記のような形となって支援を行いました。
それでも、今回、地元の支援活動とおてらおやつクラブの活動を結ぶことができたことは、私にとっては意義深いものでした。参加寺院や協力団体との平時のご縁を生かすことにより、災害時に的確な支援が可能になるかもしれません。

 

非常時だからこそ、平時の備えの大切さが痛感されます。日頃から継続的におすそわけを発送しているおてらおやつクラブ参加寺院だからこそ、比較的早く被災地への支援に応じることができた、という側面もあったと思われます。

 

最後に、快く協働を承諾してくださった菅原宗玄さんをはじめとする曹洞宗寺院有志の皆様方、おすそわけの依頼に迅速に応えておやつを送ってくださった参加寺院の皆様方に御礼申し上げます。今後も、ともにできることを行っていければ幸いです。

 

(文・佐賀県杵島郡江北町 永林寺 遙山典仁)

 

**おすそわけを送ってくださったご寺院様・団体様(順不同)**

 

三重県   津市    妙華寺様
長崎県   長崎市   観善寺様
大阪府   大阪市   大仙寺様
千葉県   市原市   弘教寺様
広島県   大竹市   西念寺様
新潟県   長岡市   安善寺様
東京都   墨田区   春慶寺様
福岡県   北九州市  宝樹寺様
富山県   南砺市   教了寺様
奈良県   桜井市   法起院様
滋賀県   愛荘町   宝満寺様
京都府   京都市   法然院様
北海道   長沼町   誓報寺様
山形県   米沢市   西蓮寺様
東京都   調布市   西光寺様
神奈川県  横浜市   妙法寺様
北海道   釧路市   本行寺様

 

大阪府   大阪市   浄土宗大阪教務所教化団様
愛知県   一宮市   日蓮宗一偈結社様と以下の皆様(江南市/昭蓮寺様 東海市/妙法寺様 あま市/宝満寺様 岐阜市/常在寺様)

 

本当にありがとうございました。 合掌

 

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第8回浄土宗平和賞を受賞!

Posted on 2016年6月4日

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「おてらおやつクラブ」が第8回浄土宗平和賞を受賞しました。去る5月11日、東京・芝にある増上寺で浄土宗平和賞授賞式が開催されました。

 

浄土宗平和賞は「浄土宗平和協会が定める、浄土宗の教義を広め、儀式を行うという寺院の活動にとどまらず、「社会参加する仏教」を志向し、平和活動、環境保護活動、国際交流活動、地域福祉活動など幅広い分野で公益のための活動を行っている浄土宗寺院・教師または浄土宗教師が代表(中心的な役員)を勤める団体を顕彰し、支援するものです。」

 

▼浄土宗平和教会ホームページより
http://jpa.jodo.or.jp/jigyou/heiwashou/index.html

 

平成25年11月に2カ寺から始めたおてらおやつクラブの活動も2年半が経ち、今では47都道府県、350カ寺へと広がりました。仏さまへのお供え物をあげてくださる施主さま、様々な形で活動を応援くださる皆さま、全国で貧困問題解決に向けて行動されるお一人お一人のおかげさまにより、この度の受賞に至りました。お支えいただいた皆様には、心より御礼申し上げます。

 

当日は、おてらおやつクラブの活動報告の場も頂戴し、代表の松島靖朗が、浄土宗平和協会の役員さま(全会員数600人にも及ぶ会の中心を担う方々)に向けてお話させていただきました。

 

冒頭で「昨年もこの平和賞にエントリーしましたが、当然のことながら受賞には至りませんでした。(昨年度受賞され、列席していた應典院の)秋田ご住職には敵わない(笑)」とエピソードをご紹介し、笑いが起こりましたが、本題に入ったところでは、皆さま真剣に聞き入ってくださいました。私たち「おてらおやつクラブ」が貧困問題に対して取り組んでいる想いを汲み取っていただいているようで、非常に心強く感じました。活動のさらなる後方支援を頂戴した思いのする貴重なご縁となりました。

 

最後に、松島代表から一句。「表彰状、右肩上がり、気がつかず」

 

下がることなくこの勢いを持って、事務局一同精進してまいりますので、引き続きお支えのほど宜しくお願い申し上げます。

(文・久遠寺副住職 高山信雄拝)

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遊坊主「ASOBOUZU」ブース出展のご報告

Posted on 2016年5月19日

去る4月24日に愛知県名古屋市真宗大谷派名古屋別院で行われた「遊坊主ASOBOUZU」というイベントにブース出展させていただきました。このイベントは宗祖親鸞聖人750回御遠忌法要の会期中に行われ、今までお寺やお坊さんと出会ったことがない人たちにも気軽に来て楽しんでもらう企画でした。

 

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私たちは「出張おてらおやつクラブ」として参加しました。ブースには、この日に向けて新しく作ったおてらおやつクラブのノボリとポスターが初お目見え。そしてリーフレット、募金箱、さらに「おてらおやつボックス」を設置して準備万端。今回は事務局スタッフだけでなく名古屋のおてらおやつクラブを手伝ってくれている“おやつ小町”さんたちも駆けつけてくれました。

 

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10時の開始直後から大勢の人たちが会場である東別院へ来ていて、一帯は賑やかな熱気に包まれていました。出張おてらおやつクラブブースにも多くの人が立ち寄ってくれましたが、大半が1〜2分と本当に短い時間でしか話ができなかったため、活動の説明などが十分にできないこともありました。そうした短い時間の中でも足を止め、私たちの声に耳を傾けてくれた人たちも多くいました。活動に共感してくださった人たちからおてらおやつボックスへお菓子をお供えいただいたり、家族で来た人が一人ずつ募金をしてくれたり、おてらおやつクラブからおやつをお送りしている団体の方々も来てくれて近況を聞かせてくれたりと、あたたかな時間でした。

 

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「思いが伝わらないことが多いから、伝わった時は本当に嬉しいなあと、聞いてもらうだけで嬉しいんだなあと、あの人々の活気の渦の中で感じました」とは、ブース出展を手伝ってくれた仲間からの感想。この「声が届いているという安心感」はおやつを届けるひとり親家庭の子どもたち、お母さん、お父さんにも通じることだろうと思いました。数え切れない程の人々が行き交う渦の中で声を聞いていく、届けていく。その難しさと尊さを感じる場となりました。

(文・長善寺 副住職 蒲池卓巳)

おてらこども食堂の報告(2016年4月8日)

Posted on 2016年4月25日

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4月8日、お釈迦さまの誕生を祝う花まつりに「おてらこども食堂」が一日限定でオープンしました。おてらおやつクラブ事務局長の私、桂が住職を務める奈良県天理市の善福寺を会場に、花まつり兼こども食堂として開催しました。

 

こども食堂のメニューは、みんな大好きカレーライス。お釈迦さまと同じくインド生まれのカレーは、いまや日本人の国民食ともなっています。本場インドのカレーから日本人の舌に合う形に形を変えながらもそのエッセンスは変わらないカレーの成り立ちは、仏教のそれと通じています。仏教もインドから中国をへて日本へ渡り、時代や各地の影響を受けて変化しつつも、その根幹となる教えは何ら変わっていません。まさに花まつりに最適なメニューといえるでしょう。

 

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お釈迦さまにカレーをお供えし、みんなで合掌。そして花まつりとお釈迦さまとカレーのお話の後、みんなでお腹いっぱいカレーを食べました。

 

おやつはもちろん「おてらおやつクラブ」からのおすそわけ。花まつりにちなんだ「花まつりサイダー」や「花まつり飴」なども大好評、さらにバウムクーヘン博覧会の来場者の寄付によって贈られた沢山のバウムクーヘンも美味しかったです。仏前にお供えされたおやつをこどもたちが運んでくれて、参加者に配ってくれました。

 

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当日の概要は以下の通りです。

 


日時  : 2016年4月8日(金)17〜20時
参加費 : おとなもこどもも一人100円
参加人数: 48名(おとな21名、こども27名)

 

<スケジュール>
16時半 子どもが集まり始める
17時半 座敷に机や食器をみんなで並べる、お釈迦さまにカレーをお供え
18時  本堂に移動して花まつりの説明、座敷で食事スタート、おかわり多数
18時半 大体食べ終わる、その後やって来て食べる親子も2組
19時前 バウムクーヘン・花まつりサイダーをこどもたちが配る
19時半 後片付け
20時  お土産にお菓子を一つずつ持って帰宅


 

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おてらこども食堂は、おてらおやつクラブが目指す貧困問題解決のための企画の一つです。おてらおやつクラブはおやつを通して貧困状態にある親子の“孤立”を防ぐのを大きな目的としています。御礼の手紙などから実感するのは、こどもたちがお寺から届くおやつやメッセージに仏さまの見守りを感じてくれているということ。それによって、いざという時に「助けて」と声をあげてもいいんだ、と社会に信頼を寄せてほしい。今は助けを求める先は繋がりある支援団体や行政かもしれない。でも将来的にはお寺に助けを求める、そんな「駆け込み寺」になることができれば、もっと誰にとっても住みやすい世の中になるはず。その布石ともなり得るのがおてらこども食堂ではないでしょうか。お寺がもっと信頼に足る場所であること、話を聞いてもらいたい・聞いてくれる人がいるところ、と記憶の片隅に置いてもらうために、おてらこども食堂のぬくもりが果たす効果は少なくないと考えています。

 

そして大前提であり、最も大切なことですが、おてらこども食堂を通して私たちの身近なところに貧困問題があることを知ってほしい。貧困に悩む家庭があり、助けてと言えずにいるかもしれないことに気づいてもらえれば、それだけで食堂を開く意味があるでしょう。

 

今後おてらこども食堂が全国各地で開催されるかは未知数ですが、おてらおやつクラブの活動から貧困問題に意識が向くようになったお寺が自発的に手を挙げてくれることを期待しています。

 

おてらおやつクラブはあくまで支援団体の活動を後押しする「後方支援」です。お寺が貧困問題に直接的に関わるのは非常にハードルが高く、安易に始めるべきではありません。しかし、おやつを発送しながら、もっと深く貧困問題を解決するような支援をしたいという思いをお寺が抱いたとしたら、それを尊重したいと思います。そういう意味で、おてらこども食堂が貧困問題に踏み込む一つの方法であることを提案できたのではないでしょうか。

 

お寺でいただくご飯は、仏さまからお分けいただくお仏飯(ぶっぱん)。仏さまの力をかりて体を養い、心を健康にしていただく。そんな生き方を体験できる場所が「おてらこども食堂」です。引き続き応援よろしくお願いいたします。 合掌

 

(奈良県天理市 善福寺 桂 浄薫)

 

【参照】花まつり「おてらこども食堂」開店!(善福寺ホームページ)
http://zenpukuji.info/archives/1349

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お寺からひとり親家庭へ「おすそわけ」が届くまで

Posted on 2015年11月5日

おてらおやつクラブが本格始動から2年を迎えようとしています。おやつの輪は全国に広がり、ひとり親家庭や貧困家庭を支援する団体さまへ毎月おやつを届ける仕組みが整ってきました。

 

賛同してくださるお寺さま・個人さまも増えていますが、「実際どうするの?」「どんな物を送ればいいの?」「量は?頻度は?」などの疑問から、参加を躊躇されている方も多いと思います。

 

そこで今回は、発送手順を写真を交えながらご紹介いたします。決してなにか特別なことをしているでもなく、きっと皆さま、これなら普段の法務の合間にできると思っていただけるのではないでしょうか。年末や年度末にかけて、支援が必要なご家庭は増加傾向にあります。皆さまのエントリーをお待ちしております。

 

【STEP1】お寺へのお供え物を仏前に並べますbudda.jpg当活動は単に食料をお届けするものではありません。檀信徒さんがご先祖の供養などの思いをこめて仏さまにお供えした物を、お寺を預かるお坊さんらがお下がりとして頂戴して、おすそ分けします。それは単なる食料ではなく、仏さまの慈悲に包まれた温かみのある「いただき物」なのです。

 

【STEP2】おつとめをし、仏さまからお下がりを頂戴しますall.jpgとりわけお供え物を並べなくても、お寺では普段から何か頂戴する度に仏前にお供えします。仏さまは実際にお召し上がりになることはありませんが、お坊さんの読経の声を聴き、お供え物を布施する方の気持ちをお喜びになられます。

 

【STEP3】発送数のダンボールと伝票、「カバーレター」を用意しますbox.jpg支援先の子どもの人数などを目安に、適当な大きさのダンボールを用意します。
kowake.jpg個別包装で頂いたお饅頭やお菓子などは、小さなビニール袋に小分けします。子どもの人数だけ小分け袋をご用意いただくと、受け取ったお母さんも子どもたちに渡しやすくなるようです。
fruit.jpg新鮮な果物や野菜は、新聞紙などに包んで傷まないようにします。三度の食事がままならないご家庭も多く、果物が食卓に並ぶ機会の少ない子どもたちが多くいます。そのようなお供えがございましたら、ぜひおすそ分けください。
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主食となるお米も大変喜ばれます。お米はビニール袋かペットボトルに入れるなどされるとお母さんがり利用しやすいです。その他、海苔・漬物・インスタント食品・飲料や、油・洗剤・タオルなどの日用品も喜ばれます。

一緒に梱包する「カバーレター」を印刷し、送り手のお寺さまお名前や連絡先を記入します。ひと言メッセージを添えていただけると、より一層心のこもった贈り物となります。

 

【STEP4】ダンボールを梱包し、宅配便に集荷依頼をします

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「カバーレター」を忘れずにダンボールに入れてください。宅配便の伝票を記入し、ダンボールの上面の見えやすいところに貼り付ければ、荷物の準備は完了です。電話をかけて集荷依頼をしましょう。
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【STEP5】集荷の方に送料を支払い、合掌で見送ります
送料は送り手(お寺さま・個人さま)にご負担いただいています。集荷の方にダンボールをお預けし、無事に届くよう祈りながら合掌で見送ります。

 

【STEP6】「○月○日に発送」と mail@otera-oyatsu.club にご連絡ください
活動の記録を残すために、発送後には必ずおてらおやつクラブ事務局までメールでお知らせください。個々のお寺さまのご支援状況を把握することで、おやつが届いていない支援先がないか、おやつの量やペースに偏りがないか、問題を見つけやすくなります。ご協力よろしくお願い致します。
また、おやつの輪を広げるために、梱包・発送の様子を Facebook や Twitter などで発信していただけると嬉しいです。お寺さま・お寺とご縁のある方・貧困問題に悩むシングルマザーに情報が届き、新たな支援に発展することがあります。
発送手順は以上です。なにか特別なことをしているわけではないことがお分かりいただけたと思います。これなら法務の合間に梱包・発送することも可能ですし、活動を通して貧困問題をリアルに感じられることでしょう。年末や年度末にかけて、支援が必要なご家庭は増加傾向にあります。皆さまのエントリーをお待ちしております。

 

※おてらおやつクラブへの参加方法はこちら(お寺さま)