認定NPO法人おてらおやつクラブは2022年2月~3月の期間、NPO法人ドットジェイピーさまからご紹介いただいたインターン生を受け入れていました。
今回のインターン生は畿央大学一回生(当時)の永田拓実(ながた・たくみ)さんと、京都産業大学一回生(当時)の山田敏也(やまだ・としや)さんのお二人に来ていただきました。
インターンを通じて得た学びや気付き、それを踏まえての今後の展望などについてお二人から感想を頂きました。
本記事では、畿央大学・永田さんからのレポートをご紹介しますので、ぜひご一読ください。
—▼以下、永田さんからのレポート—
皆さん、こんにちは。畿央大学二回生、永田拓実です。2022年の春休みに、私はインターン生として、おてらおやつクラブで活動をさせていただきました。今回は私のインターンの振り返りとして、皆さまに以下の4つについてお伝えします。
1.インターンに参加したきっかけ
2.インターンを通じて
3.今後について
4.最後に
1.インターンに参加したきっかけ
私が「おてらおやつクラブ」で活動をしようと思ったのは、ドットジェイピー学生スタッフさんからNPOインターンシップに誘われたことがきっかけでした。ドットジェイピーからの最初のコンタクトは、インスタグラムのダイレクトメッセージ。初めは、「どんなものだろう…?」と少し訝しくも思いましたが、一回生の夏休みは充実した生活が送れず、春休みは何か新しいことに挑戦したいという気持ちが強かったので、インターンに参加することを決めました。
そして、私は教育の分野に興味があったので、教育系のボランティアに参加しようと考えました。しかし、「子どもの貧困問題」は教育に関わる者としては避けては通れない道。恥ずかしながら私は「子どもの貧困問題」について考えたことが無かったので、この機会を逃したら今後触れることはないかもしれないと考え、おてらおやつクラブを選びました。
2.インターンを通じて
次にインターンの活動内容です。おてらおやつクラブでは、主に「おすそわけ事業」、「学生向け説明会」をさせていただき、インターンを通して「未来自治体(発表学習)」に参加しました。
おすそわけ事業は、お寺に集まった食品や日用品などの「おそなえ」を、仏さまからの「おさがり」として、支援を必要としている家庭に対して配送する活動です。活動を通じて社会問題を身近に感じる体験ができました。個人的には「手紙(メールも含む)」の存在が一番大きかったです。おてらおやつクラブには、寄贈してくださる方々、ボランティアに参加してくださる方々、そして支援を受けている家庭などからたくさんのメッセージが届きます。中でも、支援を受けている家庭からの手紙の内容で胸に刺さるものがありました。家庭に食品、日用品などが届いたときに「涙がでました」、「普段、お菓子を買ってあげられないので子どもが喜んでくれました」、「コロナの影響で子どもが保育園に通えない、仕事に行けない」、「(「おすわけ」に化粧品が入っていたので)久しぶりに化粧しておしゃれしました」、「手紙によって心が温められました」などリアルな声が届いて、私は「人の役に立っている」、「全てにおいてもっと頑張りたい」、「貧困問題について考えていかないといけない」と思いました。そしてこうした声に触れることにより、「貧困問題」の実情についての理解が深まりました。
未来自治体では、インターンを通しての学習を活かし、日本の未来について考え抜きました。この活動では「人の協力」が不可欠だということに気づかされました。慣れていない私にとって、自分一人でパワーポイント資料を作り、ネットでの調査をすることは困難をきわめました…。おてらおやつクラブに一緒に来ていたもう一人のインターン生・山田敏也くんや、おてらおやつクラブの職員の方々などの協力があったからこそ、最終的に発表をつつがなく終えることができ、心から感謝しています。
学生向け説明会は、おてらおやつクラブの活動を通して学んだことを小学生から大学生までを対象に説明をするという内容です。この活動があったからこそ、インターン後も自分は成長し続けられているのかなと考えています。集客するのが発表の一週間前と遅く、資料作りに苦戦したり、山田くんや職員の方々との連携が取れていなかったりと、問題がたくさんありました。しかし、これらのことから自分が「人に頼る」ということを実践できていなかったということに気づかされました。私が人に頼らない理由には、相手のことを気遣いすぎてしまうところがあったからです。
しかし、インターンでの主担当スタッフから「人に頼られたら嬉しくない?」と問われた瞬間、考えが変わりました。そのことがあってから、発表二日前にSlack(おてらおやつクラブで使っているチャットツール)を通じて、自分の思いや考えを山田くんや職員の方々に共有することができました。こうした気づきや考え方の変化があり、おてらおやつクラブが掲げている「たよってうれしい、たよられてうれしい。」というパーパスの理解にも繋がりました。
このように、私はインターンを通して、「子どもの貧困問題」について考えさせられ、自分の成長はもちろん、自身の長所・短所を知り、今後の課題を見つけることができました。
3.今後について
私は、インターンを通して、今後もおてらおやつクラブに関わっていきたいなと考えました。大学生の内にボランティアに参加できなくても、自分がいずれ社会人になったときには、ボランティア、寄贈などをしていきたいと考えています。もちろん、おてらおやつクラブだけでなく、もっと広い視野を持ちいろんな団体を通して社会問題の解決に取り組んでいきたいです。そして、まだ、自分の知らないこと、体験してこそわかること・感じることを得られたら良いなと考えています。
また、今後の課題として「人に頼る」ことを実践している最中であり、もっと、いろんな人と関わり、コミュニケーション能力を向上していきます。そして、いずれは「自分に誇りを持てるような人」になりたいです。
4.最後に
二か月間というのは短く感じ、もっと活動を続けたい気持ちもありますが、とても、内容の濃い体験ができ、充実した春休みが送れました。インターン先に選んだ団体がおてらおやつクラブで本当に良かったと思っています。また、同じ期間にインターン生として参加した友人・山田敏也くんと出会えたことにも感謝しています。本当にありがとうございました。