おすそわけ事業

認定NPO法人おてらおやつクラブは子どもの貧困問題の解決を目指し、お寺に預けられるさまざまな「おそなえ」を、仏さまからの「おさがり」として、子どもをサポートする支援団体やさまざまな事情で困りごとを抱えるひとり親家庭へ「おすそわけ」する活動です。 お寺に昔からある「おそなえ」「おさがり」「おすそわけ」の習慣を子どもたちへの支援活動としてデザインし直し、お寺の「ある」と社会の「ない」をつなげた活動です。

2つの「おすそわけ」支援

おてらおやつクラブの「おすそわけ」は「直接支援」「後方支援」に分かれています。 それぞれの地域で活動を行う支援団体へおすそわけを送る「後方支援」、支援団体を介さずにひとり親家庭の自宅へ直接「おすそわけ」を送る「直接支援」の2つの支援を行っています。

匿名でつながれる安心

「直接支援」では、さまざまな事情で地域の支援団体とつながることが難しい全国のひとり親家庭へ、お寺から匿名で「おすそわけ」を届けています。 発送するお寺さまやお供えしてくださる方、梱包を手伝ってくださるボランティアさんは届け先の家庭の名前も顔も知りません。顔が見えない関係だからこそ、「たすけて」と声をあげやすく、程よい距離感でそっと手を添えることができます。
おてらおやつクラブの匿名配送システムを活用し、家庭の個人情報を協力寺院に共有することなく「おすそわけ」を配送することができます。

おすそわけを受け取った家庭からの声

普段は母子家庭である事の後ろめたさから、フードバンクのイベントや相談会には行きづらく、人に頼る事を避けていました。おてらおやつクラブは人目にさらされないし、郵送いただけるという事でお願いする事にしました。 おやつまで食費が回らず、子供には我慢させてばかりでしたので、おやつが入っていてとても喜んでいました。日用品も大きな出費となるため、最低限でしのぐ日々でしたので、たいへんありがたいです。感謝の気持ちと情けなさも感じますが、助けていただける方がいると感じて、とても嬉しかったです。 (愛知県/30代のお母さん/お子さん2人)
温かいお手紙まで付いていて、お心遣いに泣けました。低賃金に物価高、本当に心が折れそうなときもありますが、どこかの誰かの優しさに心救われます。子どもの年齢に合わせたおやつや、母親のことも考えてくれているかのような紅茶など、本当にありがとうございました。 (岩手県/30代のお母さん/お子さん1人)