1,146世帯の子どもたちに本が届きました

認定NPO法人おてらおやつクラブは、バリューブックス株式会社と連携し「ブックギフト」を実施しました。

「ブックギフト」とは、子どもたちがもっと本を自由に読める機会を提供することを目的に、2024年12月1日〜12月31日の期間中にバリューブックスさまが買取した本の買取金額の10%を使って新しい本をおてらおやつクラブが支えるご家庭へ贈る企画です。

詳しいプロジェクトの内容は、バリューブックスのWebサイトをご覧ください。

▼「ブックギフト」特設ページ
https://www.valuebooks.jp/bookgift-present/

今年で3回目の実施ですが、今年は昨年の1,022世帯を上回る1,146世帯のひとり親家庭へ本をお贈りすることができました。

今回、プレゼントの本を選書してくださったのは「啓林堂書店」の皆さま。奈良県内に複数店舗展開しており、昨年「おてらおやつクラブ物語」が出版された際には各店舗で特設コーナーを設けていただくなど、当団体の活動を長年応援いただいている書店でもあります。

本を受け取ったご家庭からの声をご紹介します。

可愛い本に親が先に癒されました。学校で必要なものの購入を優先しているため、本を買う習慣がなく、手にとって気付かされました。
日々子供に必要なことの優先順位のつけ方は理想通りでないものの、こうやってご支援いただけることに助けていただき心より感謝します。
(奈良県/40代のお母さん/お子さん1人)

本を買う余裕がなく、昨今IT化が進み、学校でも宿題がパソコンだったりと、活字に触れる機会が少なくなり…。今回の本のおすそ分けはそんな現在にとても良いものだと感じました。
いつも図書館で借りてくる本は返却期限があり、残念そうに返してる姿も見ていたので、どこかに返さなければいけない本ではなく、自分たちの本が嬉しいようで、読み終わった後は枕元に置いて大事に大事にしております。
とても素敵なおすそ分けをありがとうございました。
(奈良県/30代のお母さん/お子さん3人)

中学校へ上がり、朝読書用の小説が必要でしたが買えていませんでした。子どもに聞いてもお金を気にしてか、買わなくて良いと言っていました。そんな時にこのおすそ分けが届きました。分厚い一冊だし見たことない本だし少し戸惑っていましたが、「朝読書用に丁度良いんじゃない?」と声をかけるとぱっと顔を輝かせて「そうしよう!」と嬉しそうでした。
更に同封のお便りを渡して読んでもらうと、「こういうのは嬉しいね!」と感謝の気持ちが湧いたようで、大事そうに通学バックにさっとしまっていました。
同じ知らない本でも親が勝手に買ってきて与えられても読まなかったかもしれません。誰かの好意で頂けるというのは意味のあるありがたい事なんだというのを感じてもらえたこと、知らない興味ない本にも目を通してみようと思えるきっかけを下さった事に感謝です。これを機に知らない難しそうな本でも手にとっていってもらえたらなと思います。本当にありがとうございました。
(鳥取県/40代のお母さん/お子さん1人)

息子とどんな本が届くのか、とても楽しみにしていました。
学校で、読書タイムが毎朝ある為、息子から本が欲しいと言われていたのですが、本も高く毎回購入出来ない為、今回本のプレゼントは嬉しかったです。それも新しい本が届いたので、びっくりしました。感謝しかありません。
届いた本は、題名から興味深いもので、子どもより先に私が読みたくなり、家事そっちのけで数ページだけ読んでしまいました。息子2人は共に野球をしていて、父を亡くし、シングルマザー…共通する点が多く、途中から涙が止まりませんでした。
毎日、仕事や子供の事で精一杯の私ですが、このような心温まる支援をして頂けると、また明日から頑張ろうという気になります。ありがとうございました。
(愛知県/50代のお母さん/お子さん2人)

こうした声を読むと、子どもにとって「自分のもの」として何かを持つ経験が喜びにつながることや、本を購入することの困難さなどが垣間見えます。また、そもそも本に触れる機会が少ないという声も届いており、困りごとを抱えるご家庭の「本を読む」ことの難しさも見えてきました。

本で生活状況がすぐに改善することはありませんが、真新しい本を手にして子どもたちの心を潤す体験となったことが伺えます。さらにその新しい本は自分のために書店の皆さんが選んでくれた本。

私たちの目指す「たよってうれしい、たよられてうれしい。」社会の一つの形としてこのプロジェクトを終えられたことを嬉しく思っています。

おてらおやつクラブは、こうした社会にある「何かしたい」思いを、必要とする子どもたちやご家庭に届ける活動を引き続き実施していきます。