
認定NPO法人おてらおやつクラブ(代表理事 松島靖朗)は、2025年度の啓発事業の一環として、「お寺の”ある”を社会の”ない”へ ー お寺ができる子ども支援とは?」を開催しています。
第1回目は、5月24日(土)大阪府の一心寺 南会所にて実施しました。開催日の5月24日は、12年前に「大阪母子餓死事件」が起きた日でもあります。おてらおやつクラブが生まれるきっかけとなったこの日に、あらためて「子どもの貧困問題」について考える1日としてイベントを開催しました。
イベントには、総勢27名がご参加くださいました。
すでにおてらおやつクラブに関わっている寄付者・子ども支援団体・ボランティアなど、そしてまだおてらおやつクラブには関わったことのない企業・大学生・子ども食堂・社会福祉協議会の方など。さまざまな属性の方が集い、イベントは盛会のうちに終えることができました。
当法人の活動説明のあと、一心寺文化事業財団 代表理事 髙口真吾さまが活動参加のきっかけや活動に込める想いをお話しくださいました。

一心寺文化事業財団 代表理事 髙口真吾さま
印象的だったのは、ご自身の経験も交えたお話をされていた場面です。
私自身、売れない役者時代、どうしても考え方が良くない方向にいくことも多かった。でも、私はその時一人で生活していましたので、まだ何とかなりました。でも、困りごとを抱えながら子どもを育てるお母さんたちのご心労は想像するに堪えない。
お母さんたちの日頃の心情を想像しながらお話しされていました。
埋もれてしまっている善意は世の中にたくさんあるはずで、その善意を活かすための窓口が必要です。ご家庭に「あなたはひとりではない」というメッセージを送りたい、そういった気持ちの窓口が必要で、コンビニの数よりも多く存在するお寺だからこそ窓口になれると思い活動を続けています。
「まずははじめる」そして「続ける」。そうすれば多少時間がかかっても必ず活動は広がっていくと思っています。皆さまがこの活動の輪の中に入られる際のご参考になればうれしいです。
そう言って、お話を締めくくってくださいました。
一心寺文化事業財団さんは、毎月15日に15箱程度の「おすそわけ」を送ってくださっています。
普段の「おすそわけ」の梱包会をイベントに合わせて実施していただき、イベント参加者は実際に「おすそわけ」を箱詰めし、活動の温度感を体感してもらいました。

食品の賞味期限を確認する様子

日用品を仕分ける様子

おすそわけの中にはお手紙や絵手紙も同封します
参加者は、「梱包するのは意外と難しいものですね。これをどこに入れようか、この隙間にはこれが入るかなと考えますね。」と一生懸命に「おすそわけ」を作成してくださいました。
寄贈者からの絵手紙や一心寺文化事業財団さんからのお手紙を一番上に置き、「おすそわけ」に封をしました。
安養寺(奈良県磯城郡)で実施する6月の「おすそわけ」梱包ボランティアに早速お申し込みくだった方もいらっしゃいました。新たなご縁ができ、とても嬉しいです。
おてらおやつクラブの活動や、困りごとを抱える家庭の現状にふれていただいたこのイベントの時間が、参加者一人ひとりにとって、「明日から自分にできること」を考える小さなきっかけになれば、このイベントを開催した意義があったと心から思います。
2025年度の啓発事業、「お寺の”ある”を社会の”ない”へ ー お寺ができる子ども支援とは?」は、今後も継続して全国で実施する予定です。
イベント実施の案内や報告レポートを随時掲載しますので、各種SNSでご確認ください。
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