認定NPO法人おてらおやつクラブは、バリューブックス株式会社と連携し、「ブック・プレゼント」プロジェクトを実施しました。
「ブック・プレゼント」とは、子どもたちがもっと本を自由に読める機会を提供することを目的に、2023年12月1日〜12月31日の期間中にバリューブックスさまが買取した本の買取金額の10%を使って新しい本をおてらおやつクラブが支えるご家庭へ贈るプロジェクトです。
詳しいプロジェクトの内容は、バリューブックスのWebサイトをご覧ください。
▼あなたと本屋で贈る「ブック・プレゼント」プロジェクト
https://www.valuebooks.jp/endpaper/12587
当初、おてらおやつクラブに登録している全国のひとり親家庭1,000世帯へのお届けを予定していましたが、バリューブックスさまのご厚意で、お申込みいただいた1,022世帯すべてのご家庭へ本をお贈りすることができました。
今回、プレゼントの本を選書してくださったのは、東京・荻窪の書店「本屋 Title」の皆さま。子どもの年齢別に35冊選んでいただき、ご家庭にはお子さんの年代に合わせた本をお贈りしました。
お贈りした本は、おてらおやつクラブに関わる方に「子どもたちに読んで欲しい本」「子どものころ好きだった本」をアンケートし、いただいた回答も参考にしながら選書していただきました。1週間ほどの短い期間にもかかわらず、300人ほどから600冊以上のおすすめの本をご紹介いただきました。
- きんぎょがにげた
- 11ぴきのねこ
- 100万回生きたねこ
- 星の王子さま
- かがみの孤城 など
本を受け取ったご家庭からの声をご紹介します。
我が子が、本を手に取った時とても目を輝かせておりました。大きくなったらケーキ屋さんになりたいと、毎日読んでおります。普段図書館で借りるだけですが、家の中でずっと持ち歩き寝る時には頭元において。コレは宝物だから大切にするといつも側に置いています。ほんとうにありがとうございます。
(神奈川県のご家庭)
これは図書館の借りたものでは無く、あなたの物よと渡すと目が輝いていました。絵本をとても気に入った様で、毎日何度も何度も読んでいます。食事中も寝る時も横に置いて離しません。嬉しそうな子供を見て私も凄く嬉しいです。本当にありがとうございました。
(兵庫県のご家庭)
頂いた絵本にあわせて、「いただきます!」をしていて凄く可愛いです。
まだ小さくて絵本をかじってしまうことが多く図書館で借りるのに抵抗がありましたが本も高くて中々買ってあげられないので……
ありがとうございます。大切にします
(愛知県のご家庭)
こうした声を読むと、子どもにとって「自分のもの」として何かを持つ経験が喜びにつながることや、子どものいる家庭にとっては図書館に行って本を借りることの困難さなどが垣間見えます。
また、いただいた声から困りごとを抱えるご家庭の「本を買う」「本を読む」ことの難しさも見えてきました。
この本を以前書店で見かけた時に子どもが興味を示したのですが、経済的にすぐ購入してあげることができませんでした。なので届いた本を見てこどもがパッと表情を明るくし「読む!」とすぐ読み始めたのを見て、嬉しさと申し訳なさを感じました。物価高騰で食費や日用品で生活はいっぱいいっぱいなので、今すぐ必要でない物は後回しになってしまいます。このような素晴らしいご支援をいただけたこと、とてもありがたく思っています。
(東京都のご家庭)
子供から「学校で読書タイムがあるんだよ」とは聞いていたんですが、自宅から持ってくるように言われていたようです。図書館から借りていた事を後から聞き、子供に気を遣わせてしまったと落ち込みました。でも、今できる事を自分で考え行動する姿は頼もしく感じました。皆さまの温かいご支援のおかげで心が優しく強く育っています。送っていただいた本は早速学校へ嬉しそうに持って行きました。感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。
(東京都のご家庭)
本で生活状況がすぐに改善することはありませんが、真新しい本を手にして子どもたちの心を潤す体験となったことが伺えます。さらにその新しい本は自分のためにどこかの誰かが選んでくれた本。
アンケートにご協力いただいた方にとって「どこかに自分の選んだ本を受け取った子どもがいる」ことが、「たよられてうれしい」ことを実感できた機会になっていたら幸いです。私たちの目指す「たよってうれしい、たよられてうれしい。」社会の一つの形としてこのプロジェクトを終えられたことを嬉しく思っています。
おてらおやつクラブは、こうした社会にある「何かしたい」思いを、必要とする子どもたちやご家庭に届ける活動を引き続き実施していきます。