認定NPO法人おてらおやつクラブは株式会社フェリシモ(代表:矢崎和彦)と協働し、「みんなでおそなえギフト」プロジェクトを2022年10月から実施しています。
皆さまにご協力いただき、これまでに総計1,741箱の「おそなえギフト」が完成しました。
▼フェリシモと協働し「みんなでおそなえギフト」を開始
https://otera-oyatsu.club/2022/10/felissimo-gift/
「おそなえギフト」は、目録または実物が全国のお寺に供えられ、読経されます。
今までにお供えされたお寺は、本昌寺(京都市)、葛井寺(藤井寺市)、海龍王寺(奈良市)など。おてらおやつクラブに賛同するお寺で、全国を巡回しています。
今回は、国宝の十一面観音立像が有名な奈良県桜井市の「真言宗室生寺派 聖林寺(しょうりんじ)」へ伺いました。桜井駅から車で10分ほどの、のどかな山林に位置する境内からは三輪山や箸墓古墳をはじめとする大和盆地を一望できます。国宝を参拝する方をはじめ、ご本尊の子安延命地蔵へ安産と子授けの祈願に訪れる方などが絶えない名刹です。
本堂に「おそなえギフト」をお供えして、読経が始まります。
読経後の「おそなえギフト」は困りごとを抱えるひとり親家庭へ順次「おすそわけ」していきます。
読経してくださった聖林寺住職の倉本明佳(くらもとみょうか)さんに、おてらおやつクラブの活動に対するお気持ちを伺いました。
おてらおやつクラブが発足して1〜2年が経ったころに、自分から声をかけて参加しました。聖林寺でもお供えの行き先に悩んでいたので、おてらおやつクラブに参加することで気持ちが軽くなくなりました。これまでの生活では子どもの貧困は身近に実感はなくて、飽食の時代に餓死する母子がいることを聞いて助けたいと思っても、どこに問い合わせて、何をすればよいかわかりませんでした。そんな時におてらおやつクラブの活動が始まったことは、お寺にとっても導きだと感じました。
聖林寺の御本尊の大きなお地蔵さまは、江戸時代に文春という若い僧侶が、姉の難産を苦に感じて造像しました。お母さんも赤ちゃんも無事で生まれてきて成長していくようにと、子授けだけでなく子育ての願いも込められています。お地蔵さまは左手に錫杖を持っていて、錫杖の音で正しい道を導きます。
また聖林寺では十一面観音さまを明治時代から預かっています。観音さまは「音を観る」と書き、我々人間がどこにいても声を観るように聴き、救いの手を差し伸べてくださいます。
お地蔵さまや観音さまはどこにいる人もみつけて助けるという意気込みでいるのですから、我々人間は困った時は「たすけて」と声をあげないといけません。人に迷惑をかけないようにと育てられてきた人が多いかもしれませんが、困ったときに「たすけて」と言える、他人に甘えられる力も必要だと感じています。お彼岸や年末にはお供えがたくさん集まるので、おてらおやつクラブを通じてお供えを受け取って喜んでくださる家族がいるならありがたいです。甘いものはお腹だけではなく、心も満たしてくれると思います。
たくさんの方の想いが詰まった「おそなえギフト」を一箱でも多くお届けできるよう、今後も皆さまのご参加をお待ちしています。またプロジェクトに共感し、読経にご協力いただけるお寺さまも募集しています。
▼みんなでおそなえギフトのご参加はこちら
https://www.felissimo.co.jp/program/441879.html?xid=ews_ob_OOC
今回ご協力いただいた聖林寺さまに心からお礼申し上げます。
読経会にご協力いただけるお寺さまは以下のフォームからぜひご連絡ください。
▼お問い合わせフォーム
https://otera-oyatsu.club/contact/