【コロナ禍での支援の有効性が明らかに】
2020年度「インパクトレポート」公開

認定NPO法人おてらおやつクラブは、「おすそわけ」の事業が生み出す社会的価値と成果を可視化し評価・検証することによって、当事業によって社会がどう変わったかを明らかにするべくインパクトレポートをまとめましたのでお知らせいたします。

総括

「数字で現れる結果(アウトプット)」の各指標には、コロナ禍による影響が如実に現れている。とくに従来お寺との関係性が希薄であった層にまで直接⽀援ニーズが拡⼤した⼀⽅、活動を⽀えるボランティア募集や講演実施が困難となり、既存の運営⽅法が通⽤しないことが浮き彫りとなった。
また、「初期・中期成果(アウトカム)」の指標の分析からは、⼀部の有志寺院の活動意識の⾼さや、「おすそわけ」が⼼理的に⼤きな改善効果をもたらすことなど、当活動の特性が明らかとなった。このことは、運営⽅針を根本から⾒直すきっかけともなった。
今年度の活動では、「認定NPO法⼈」としての認定や、昨年度よりも多くの寄付・寄贈を受けるなど、コロナ禍の逆⾵の中、いっそう公益性の⾼い活動として広く認知されるという成果が確認された。これは視点を変えれば、社会の側が当活動を宗教的実践に留まらない活動として受容・評価したということもできるだろう。

調査結果サマリー

今回のレポートでは、下記の5点を主なポイントとして挙げています。

1.コロナ禍の影響を受け、直接⽀援家庭は前年度⽐4.9倍と⼤幅に増加。⼀⽅、ボランティア参加者は前年度の半分以下という厳しい状況のなか、事務局は「3⽇以内」配送を⽬標とし、達成率は67.5%であった。

2.コロナ禍の影響を受け、講演件数は前年度⽐3割と⼤幅に減少。⼀⽅、メディア掲載の機会を捉えるべく、事務局からの情報発信を強化。結果、寄贈・寄付・おすそわけ発送数は前年度⽐1.5〜2.3倍に増加した。

3.中期成果として設定していた、地域寺院の「地域を⾒守る⽬」意識は、想定以上に⾼いことが調査から明らかとなった。それにより、来期に向けてロジックモデル⾒直しの必要性が⽣じている。

4.おてらおやつクラブの直接⽀援による⽣活状況の改善については、9割以上で⼼理的な改善効果が⾒られ、経済的な効果を上回ることが明らかとなった。

5.おてらおやつクラブの印象3項⽬は、いずれも⾼⽌まりしているが、TOP1スコアは低下傾向。従来お寺との関係性が希薄であった層へ、⽀援が拡⼤しているためと推測される。

▼調査報告書PDF(詳細はこちらをご覧ください)
https://otera-oyatsu.club/wp/wp-content/uploads/2021/06/20210616_impact_report.pdf

今回の調査結果をもとに、活動の見直しを進めております。引き続き、応援のほどよろしくお願いいたします。

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