【お知らせ】2017年5月24日 おてらおやつクラブ活動報告会@東大寺

Posted on 2017年3月24日

 

「おそなえ」を「おさがり」として「おすそわけ」するお寺の社会福祉活動、「おてらおやつクラブ」も活動開始から3年が経ちました。全国600のお寺さまが、母子家庭支援団体や社会福祉協議会など250を超える団体さまと連携し、国内の貧困問題を解決するために活動を行っています。

 

このたび、「おてらおやつクラブ」事務局は、東大寺さまの協力の下、3年間のこれまでの活動を振り返り、そして活動のこれからをお伝えする報告会を開催することになりました。2013年5月24日、大阪でお母さんと娘さんが餓死状態で発見されるという事件が起こりました。おてらおやつクラブを始めるきっかけともなった悲劇です。当日は参加の皆さんとともに、祈りを捧げる時間を予定しています。

 

東大寺といえば大仏さま。盧舎那大仏造立の詔を発せられた聖武天皇は、大仏さまの造像にあたり、広く国民に「一枝の草、ひとつかみの土」の助援を呼びかけられました。多くの民を協力者としえ造立を果たそうとしたもので、この精神は東大寺や大仏さまの再興や修理にあたって、現在に至るまで常に受け継がれてきています。

 

国内の貧困問題が深刻です。多くの人々がこの問題に関心を持ち、自分たちにできることはないか?と全国各地で動き始めています。「おてらおやつクラブ」も、大仏造立の精神を受け継ぎ、多くの人々のお力添えで全国規模の活動になってきました。しかしまだまだ問題の解決には程遠い状況です。

 

「おてらおやつクラブ」の活動報告会が、「なにかできることはないか?」のきっかけとなれば嬉しいです。皆様のご参加をお待ちしております。

 

おてらおやつクラブ活動報告会@東大寺 詳細

 

日時:2017年5月24日(水・友引) 14:00〜17:00(受付 13:00~)

 

会場:東大寺 総合文化センター内 金鐘ホール(定員:320名)

 

対象:ひとり親家庭を支援している団体、個人の方、貧困問題に関心があるお寺、個人の方、すでに同クラブに登録済みのお寺、団体の方
例:こども食堂、社会福祉協議会、若者就労支援、学習支援
NPO、ひとり親会などの活動に関わっておられる方

 

費用:参加費は無料です。会場に募金箱を設置いたします。

 

申込締切:5月17日までに参加お申し込みくださいますようお願いいたします。参加申込多数の場合、早期に締め切る場合がございます。予めご了承ください。

 

■■ 参加申し込み方法 ■■

 

1.WEBフォームから申し込み

こちらの申し込みフォームから必要事項をご記入の上お申し込みください。

https://goo.gl/S2ST4V

 

2.メールで申し込み

おてらおやつクラブ事務局まで必要事項を記載の上、送信してください。メールのタイトルに【東大寺報告会参加申し込み】と記載をお願いいたします。

 

氏名(代表者):
氏名ふりがな:
所属(団体名・寺院名・企業名):
住所:
電話番号:
FAX番号:あれば
携帯番号:
参加人数:おとな◯◯人、こども◯◯人
メールアドレス:
おてらおやつクラブの最新情報を受け取る:はい・いいえ

 

事務局メールアドレス mail@otera-oyatsu.club

 

3.FAXで申し込み

以下よりチラシをダウンロードいただき、必要事項をご記入の上、FAX 050-3488-0963 まで送信してください。

チラシのダウンロードはこちら

 

■■ ボランティアスタッフ大募集 ■■

 

おてらおやつクラブ活動報告会@東大寺で受付・誘導・記録(写真撮影)等をお手伝いいただけるボランティアスタッフを募集します。お手伝いいただける方は以下のフォームよりお申し込みください。

https://goo.gl/0idgVp

 

お申込状況により、ご希望に添えない場合もありますことを予めご了承ください。当日のボランティアの詳細は、後日おてらおやつクラブ事務局よりご連絡させていただきます。

『まいてら』で連載がスタートしました

Posted on 2016年11月28日

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「お寺のある生活」を提案する、安心のお寺ポータルサイト『まいてら』で「おてらおやつクラブ」の連載が始まりました。

 

第一回目は代表の松島靖朗が活動の概要を紹介させていただきました。「お寺が貧困問題に取り組む理由とは?」など端的にまとめていますので、ぜひご一読くださいませ。

 

▼お寺が国内の貧困問題に取り組む、「おてらおやつクラブ」の紹介 – まいてら
http://mytera.jp/paper/oyatsu01-introduction/

【報告】東北初のおてらおやつクラブ説明会(2016年6月23-24日)

Posted on 2016年7月6日

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この4〜6月は各地で説明会を開催し、新たなご縁を多く結ぶことができました。中でも東北地方は以前からご縁を広げたいと熱望していた地域。現在、東北地方のおてらおやつクラブ参加寺院は10数カ寺、支援先も数件という少ない状況が続いており、そしてまだまだ震災の影響も看過できないからこそ、当活動も東北での支援の裾野を広げていく必要があります。

 

そうしてようやく開催となった東北での説明会は、福島県いわき市と宮城県仙台市の2会場となりました。いずれも地域の核となる活動的なお寺で、社会問題に対してもやる気あふれるご住職・副住職さまがおられます。そのお寺を中心にして、おやつの仲間が増えていくことを願っての開催でした。

 

■ おてらおやつクラブ説明会@東北

 

日時:2016年6月23日(木)15〜17時
場所:菩提院(浄土宗)
〒970-8026 福島県いわき市平字古鍛冶町59

 

日時:2016年6月24日(金)14〜16時
場所:愚鈍院(浄土宗)
〒984-0051 宮城県仙台市若林区新寺3丁目12-17

 

両日とも参加者は多くはなかったのですが、既に協働いただいている団体さまが参加くださり、おすそわけの活用方法や支援の現場についてお聞かせくださいました。お醤油や石鹸など、ほんの些細な日常のものが大変喜ばれていること、でもシングルマザーが貧しさ故に生きる力をなくしているのも事実。だから可能ならば身近なお寺で他愛もない話を聞いてもらいたい、気持ちを吐き出したい、心のケアをお寺にお願いしたいという要望がありました。

 

すべてのお寺が相談事をお受けできるわけではありませんが、檀信徒とお茶を飲みながら話を聞くことはどのお寺も当たり前に行っていること。おすそわけの支援を受けている方がふらっとお寺に立ち寄って世間話をしていく、そんな関係が自然と生まれるように当活動も支援の形を考えていきます。引き続き応援の程よろしくお願いいたします。

 

(奈良県天理市 善福寺 桂 浄薫)

 

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▲ 福島県いわき市の菩提院

 

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▲ 宮城県仙台市の愚鈍院

【熊本地震】おてらおやつクラブの熊本支援 「おすそわけ」のご報告

Posted on 2016年6月22日

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4月に熊本県・大分県を中心に発生した「平成28年熊本地震」から2か月が経過しました。現在でもなお、多くの人々が、倒壊の恐れのある家屋での生活や、避難所での不自由な生活を余儀なくされています。
あらためて、犠牲になった方々のご冥福をお祈りし、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

 

今も募金やボランティア活動など、様々な形で被災地への支援が続けられております。
おてらおやつクラブでも支援活動として、参加寺院によるおやつのおすそわけが行われましたので、本稿ではそのご報告をさせていただきます。

 

◎ 支援に至るまでの経緯

 

地震が発生して1カ月が経とうとする頃、参加寺院から「熊本への支援が何かできないか」という声が事務局へ届くようになっていました。
しかし、被災地へ直接おやつをお届けすることは難しく、何かの支援活動と合わせてのおすそわけが適当ではないかと考えられました。
そこで、佐賀県杵島郡白石町の曹洞宗廣雲寺住職、菅原宗玄さんを中心とした、佐賀県の曹洞宗寺院・青年会有志による炊き出しボランティア活動と協働させていただくことにしました。菅原さんを初めとするメンバーは、震災直後から、熊本県上益城郡益城町の公民館において、炊き出しボランティア活動を続けられていました。

 

協働にあたり、支援の流れは以下のように行うことにしました。

1)おてらおやつクラブ参加寺院へおやつ発送の依頼
2)おやつは、事務局メンバーである遙山のお寺に送ってもらう
3)炊き出し活動に合わせて現地へお届けし、食事と一緒におやつもお渡しする

 

早速5月15日におてらおやつクラブ参加寺院へ呼びかけをしたところ、5月22日の期限までに17カ寺・2団体からたくさんのおすそわけが届きました。
子どもたちからお年寄りの方まで喜んでいただけるような様々な種類のおやつが集まり、北海道から九州まで、色とりどりの各地の銘菓も送っていただきました。

 

◎ 被災地「炊き出し支援」とともに

 

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菅原さんを中心とする有志のメンバーは、震災発生直後から6月22日現在まで、継続して合計12回、毎回200~300食あまりの炊き出し活動を実施されています。常に現地のニーズを直接聞き取り、毎回趣向を凝らしたメニューを提供し、被災者の方々と心を通わせておられます。ここで大切なのは、「継続的な支援を通して、被災者の方々と顔の見える関係を築いておられる」ということでした。

 

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いただいたたくさんの「おすそわけ」は、それぞれ同封されていたお寺からのメッセージを添付して、炊き出し会場へと運んでいただきました。一度に全てを持っていくのではなく、その都度必要な分を運び、炊き出しのテントの中にディスプレイして置いていただきました。

 

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おてらおやつクラブ自体は、被災者の方々にとって見ず知らずの存在であり、馴染みのないものです。今回、炊き出し活動と相乗りする形で支援を行うことで、「顔の見える人たちから、継続的に、直接的に」おすそわけを届けることができ、安心感につながったのではないかと思います。

 

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◎ まとめ

 

災害支援には様々な形があり、どのような形が最適かは一概には言えないものだと思います。今回はたまたま上記のような形となって支援を行いました。
それでも、今回、地元の支援活動とおてらおやつクラブの活動を結ぶことができたことは、私にとっては意義深いものでした。参加寺院や協力団体との平時のご縁を生かすことにより、災害時に的確な支援が可能になるかもしれません。

 

非常時だからこそ、平時の備えの大切さが痛感されます。日頃から継続的におすそわけを発送しているおてらおやつクラブ参加寺院だからこそ、比較的早く被災地への支援に応じることができた、という側面もあったと思われます。

 

最後に、快く協働を承諾してくださった菅原宗玄さんをはじめとする曹洞宗寺院有志の皆様方、おすそわけの依頼に迅速に応えておやつを送ってくださった参加寺院の皆様方に御礼申し上げます。今後も、ともにできることを行っていければ幸いです。

 

(文・佐賀県杵島郡江北町 永林寺 遙山典仁)

 

**おすそわけを送ってくださったご寺院様・団体様(順不同)**

 

三重県   津市    妙華寺様
長崎県   長崎市   観善寺様
大阪府   大阪市   大仙寺様
千葉県   市原市   弘教寺様
広島県   大竹市   西念寺様
新潟県   長岡市   安善寺様
東京都   墨田区   春慶寺様
福岡県   北九州市  宝樹寺様
富山県   南砺市   教了寺様
奈良県   桜井市   法起院様
滋賀県   愛荘町   宝満寺様
京都府   京都市   法然院様
北海道   長沼町   誓報寺様
山形県   米沢市   西蓮寺様
東京都   調布市   西光寺様
神奈川県  横浜市   妙法寺様
北海道   釧路市   本行寺様

 

大阪府   大阪市   浄土宗大阪教務所教化団様
愛知県   一宮市   日蓮宗一偈結社様と以下の皆様(江南市/昭蓮寺様 東海市/妙法寺様 あま市/宝満寺様 岐阜市/常在寺様)

 

本当にありがとうございました。 合掌

 

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【シェア・ザ・バウムクーヘン】バウムクーヘンおすそわけのご報告

Posted on 2016年6月9日

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3月に神戸で行われた「バウムクーヘン博覧会」(主催:神戸スイーツ学会)で、全国の子どもたちに1万個のバウムクーヘンをプレゼントするチャリティー企画があり、その協力団体として、おてらおやつクラブが選ばれました。

 

「おやつで子どもたちを笑顔にしよう」という思いのもと、宗派を超えて全国でつながるおてらおやつクラブの活動に共感いただいた結果です。

 

「バウムクーヘン博覧会」の来場者からのご寄付によって、おてらおやつクラブには合計5,316個ものバウムクーヘンを寄贈いただけることとなり、配布を申し込んでくれたお寺へ神戸スイーツ学会から送られました。

 

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バウムクーヘンはおてらおやつクラブに参加する44のお寺の仏前にお供えされた後、日頃からおやつを「おすそわけ」している団体やご家庭に送られたり、お釈迦さまの誕生を祝う「花まつり」でお寺に来た親子に配布されました。

 

また、熊本地震の被災者を支援するため、5月9日に佐賀県曹洞宗青年会によって行われた益城町避難所での炊き出しの際にも、沢山のバウムクーヘンが配布されました。厳しい避難所生活の中、ほっとする甘いお菓子が大変喜ばれました。

 

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これらの配布で、のべ2,500人以上の子どもたちを笑顔にできました。こうしたチャリティーを企画してくださった神戸スイーツ学会さま、チャリティーにご協力いただいた皆さま、そしてバウムクーヘン配布にご参加いただいたお寺さまのご厚意に感謝いたします。

 

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第8回浄土宗平和賞を受賞!

Posted on 2016年6月4日

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「おてらおやつクラブ」が第8回浄土宗平和賞を受賞しました。去る5月11日、東京・芝にある増上寺で浄土宗平和賞授賞式が開催されました。

 

浄土宗平和賞は「浄土宗平和協会が定める、浄土宗の教義を広め、儀式を行うという寺院の活動にとどまらず、「社会参加する仏教」を志向し、平和活動、環境保護活動、国際交流活動、地域福祉活動など幅広い分野で公益のための活動を行っている浄土宗寺院・教師または浄土宗教師が代表(中心的な役員)を勤める団体を顕彰し、支援するものです。」

 

▼浄土宗平和教会ホームページより
http://jpa.jodo.or.jp/jigyou/heiwashou/index.html

 

平成25年11月に2カ寺から始めたおてらおやつクラブの活動も2年半が経ち、今では47都道府県、350カ寺へと広がりました。仏さまへのお供え物をあげてくださる施主さま、様々な形で活動を応援くださる皆さま、全国で貧困問題解決に向けて行動されるお一人お一人のおかげさまにより、この度の受賞に至りました。お支えいただいた皆様には、心より御礼申し上げます。

 

当日は、おてらおやつクラブの活動報告の場も頂戴し、代表の松島靖朗が、浄土宗平和協会の役員さま(全会員数600人にも及ぶ会の中心を担う方々)に向けてお話させていただきました。

 

冒頭で「昨年もこの平和賞にエントリーしましたが、当然のことながら受賞には至りませんでした。(昨年度受賞され、列席していた應典院の)秋田ご住職には敵わない(笑)」とエピソードをご紹介し、笑いが起こりましたが、本題に入ったところでは、皆さま真剣に聞き入ってくださいました。私たち「おてらおやつクラブ」が貧困問題に対して取り組んでいる想いを汲み取っていただいているようで、非常に心強く感じました。活動のさらなる後方支援を頂戴した思いのする貴重なご縁となりました。

 

最後に、松島代表から一句。「表彰状、右肩上がり、気がつかず」

 

下がることなくこの勢いを持って、事務局一同精進してまいりますので、引き続きお支えのほど宜しくお願い申し上げます。

(文・久遠寺副住職 高山信雄拝)

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【大阪】貧困問題の勉強会&おてらおやつクラブ説明会のご報告

Posted on 2016年6月2日

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5月27日、大阪でおてらおやつクラブ説明会を開催しました。大阪はおてらおやつクラブが活動を始めるきっかけとなる事件が起こった場所でもあります。その事件とは2013年5月の大阪市北区、母親と当時3才の子どもがマンションの一室で餓死したとみられる事件。そのような悲劇を二度と繰り返さないために活動を始めて2年半が過ぎましたが、まだまだ貧困が原因の一つとみられる事件や事故がなくなることはありません。

 

貧困問題を解決するためにはお寺さまはもちろん、団体さまの協力が欠かせません。特に大阪は参加寺院に対して支援先となる団体の数が不足しています。そこで説明会の計画を呼びかけたところ、松原市の法泉寺さまが協力してくださることに。地域の事情などご相談するなかで、特に青年僧がなかなか実感することが少ない貧困問題について改めて学ぶ場にしたい、という要望がありました。ですので今回は、日々貧困の現場に立つ支援者からお話を伺い、その上でおてらおやつクラブの概要説明を聞く会にすることが決まりました。

 

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講演は、おてらおやつクラブと連携している団体の一つ「山科醍醐こどものひろば」の村井琢哉理事長にお願いしました。講題「子どもたちとつくる貧困とひとりぼっちのないまち ー山科醍醐こどものひろばの実践から考えるー」として、そもそも貧困とは何か、そして「山科醍醐こどものひろば」が目指すことは何か、子どもと日夜関わることでしか知り得ないことをお話しいただきました。

 


 

■ 貧困問題の勉強会&おてらおやつクラブ説明会

 

日時:5月27日(金)15〜17時半
場所:法泉寺(浄土真宗本願寺派)
〒580-0003 大阪府松原市一津屋1-13-22

 

15:00〜15:15 おつとめ・開会あいさつ
15:10〜16:20 村井琢哉さま講演
16:20〜16:35 休憩
16:35〜17:10 おてらおやつクラブの概要説明
17:10〜17:20 梱包作業の説明
17:20〜17:30 質疑応答・閉会あいさつ

 


 

 

貧困問題への関心の高さや、地元の仏教会・青年会の働きかけもあり、30名以上の参加者がありました。会場となった法泉寺は、大阪市のすぐ南東に位置する松原市にあるお寺です。お寺の近くには団地が多く、大阪市内への通勤圏内で人口も多い地域。それだけ貧困状態にある家庭も多いことでしょう。講演ではそれを実証するさまざまなデータも紹介されましたが、村井さんが力を込めて仰ったのは「(貧困率などのデータよりも)大切なのは、困っている人が身の周りに一人いるということ。それに気づけているか? が大事。数値が高いか低いかではなく、困っている一人を救えるか? を考えてほしい」ということ。私たちがどのような立場にあっても、決して忘れてはならない点だと感じました。

 

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講演の後、おてらおやつクラブの概要と具体的な参加方法・発送方法の説明。法泉寺の恵我さんから普段の発送についてノウハウの伝授もあり、参加者はすぐにでも発送できる学びを得たことと思います。皆さまのお陰で無事に勉強会・説明会を終えることが出来ました。

 

説明会から数日、既に参加者から登録申し込みのメールが届いています。大阪はじめ関西の支援体制をより一層分厚くし、もっと多くの子どもたちへ「おすそわけ」を届けていきます。どうぞご協力よろしくお願いいたします。 合掌

(文・奈良県天理市 善福寺 桂 浄薫)

 

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遊坊主「ASOBOUZU」ブース出展のご報告

Posted on 2016年5月19日

去る4月24日に愛知県名古屋市真宗大谷派名古屋別院で行われた「遊坊主ASOBOUZU」というイベントにブース出展させていただきました。このイベントは宗祖親鸞聖人750回御遠忌法要の会期中に行われ、今までお寺やお坊さんと出会ったことがない人たちにも気軽に来て楽しんでもらう企画でした。

 

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私たちは「出張おてらおやつクラブ」として参加しました。ブースには、この日に向けて新しく作ったおてらおやつクラブのノボリとポスターが初お目見え。そしてリーフレット、募金箱、さらに「おてらおやつボックス」を設置して準備万端。今回は事務局スタッフだけでなく名古屋のおてらおやつクラブを手伝ってくれている“おやつ小町”さんたちも駆けつけてくれました。

 

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10時の開始直後から大勢の人たちが会場である東別院へ来ていて、一帯は賑やかな熱気に包まれていました。出張おてらおやつクラブブースにも多くの人が立ち寄ってくれましたが、大半が1〜2分と本当に短い時間でしか話ができなかったため、活動の説明などが十分にできないこともありました。そうした短い時間の中でも足を止め、私たちの声に耳を傾けてくれた人たちも多くいました。活動に共感してくださった人たちからおてらおやつボックスへお菓子をお供えいただいたり、家族で来た人が一人ずつ募金をしてくれたり、おてらおやつクラブからおやつをお送りしている団体の方々も来てくれて近況を聞かせてくれたりと、あたたかな時間でした。

 

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「思いが伝わらないことが多いから、伝わった時は本当に嬉しいなあと、聞いてもらうだけで嬉しいんだなあと、あの人々の活気の渦の中で感じました」とは、ブース出展を手伝ってくれた仲間からの感想。この「声が届いているという安心感」はおやつを届けるひとり親家庭の子どもたち、お母さん、お父さんにも通じることだろうと思いました。数え切れない程の人々が行き交う渦の中で声を聞いていく、届けていく。その難しさと尊さを感じる場となりました。

(文・長善寺 副住職 蒲池卓巳)

説明会@広島のご報告 ~お土産話も添えて~

Posted on 2016年5月15日

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先日4月21日に、広島県のおてらおやつクラブ参加寺院、西念寺さま(大竹市、浄土宗)と超覚寺さま(広島市、真宗大谷派)をお借りし、午前・午後の2部だてで説明会を開きました。

 

参加者は、午前・午後あわせて12名。
この日は雨模様で、晴れの日が多いはずの瀬戸内の気候こそ歓迎してくれませんでしたが…
そのような中でも足を運んでくださる方がいらっしゃり、温かな場を持てたことを心から有り難く思います。

 

広島県での説明会は初めてでしたが、なぜ広島で説明会を開催するに至ったか…
それは次に示す数字を見ていただければすぐにご理解いただけるかと思います。

 

中国地方におけるおてらおやつクラブ活動状況(説明会当時)
・参加寺院数:20か寺(岡山2、広島7、山口4、鳥取2、島根5)
・支援団体数:1か所(島根)

 

ご覧のように現在中国地方においては、おてらおやつクラブの活動の周知がまだまだ十分とは言えず、この地域のより多くの方々に直接お話を聞いてもらいたい、との想いから広島での説明会開催にいたりました。

 

今回の説明会では市役所の福祉課児童係の方や、子育て支援NPO(市委託)の方等がいらっしゃり、説明会後に問い合わせいただいた方も既にあり、中国地方での「ご縁の輪」が更なる広がりの兆しを見せています。

 

引き続きご寺院・団体さまともに、協働していただける方を探していますので、ご参加・ご紹介をお待ちしております。

 

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…と、いつもお願いばかりしていて恐縮ですが、今回の旅では皆さんにもお伝えしたいこんなお土産話も持ち帰ってきました。

 

午後の部の感想シェアの場でのこと。
超覚寺ご住職の和田隆恩さんから、広島のとある人物についてのお話を伺いました。

 

それは、「広島のマザー・テレサ」と呼ばれる一人の女性の話です。

 

その女性は、家庭環境に恵まれず空腹から非行に走る青少年を支えようと、30年以上にわたり自宅で手作りの、温かい食事を若者にふるまっているとのこと。80歳を超えた今でも、そのような活動を個人的に継続されており、ご飯を食べにくる若者たちからは「ばっちゃん」の愛称で親しまれているそうです。

 

後日、気になって詳しく調べてみると、その女性のお名前は中本 忠子(なかもと ちかこ)さんといい、次のようなバックグラウンドをもつ方でした。

 

「中本さんは21歳で結婚。3人の男の子を授かったが、末の子が生まれた直後に夫を心筋梗塞で失う。父親の記憶がないほど幼かった3人を女手ひとつで育てた。
1980(昭和55)年、中学校のPTA役員になった。学校は荒れており、警察に補導された生徒らを忙しい保護者の代わりに迎えに行くうち、顔見知りになった警察官に「保護司になりませんか」と声をかけられた。
保護司とは、保護観察処分になった少年などの更生を助けるために法務大臣から委嘱される地域ボランティアのことだ。
『当時は、それって何? という感じよね。でも、わからんけどええよって(笑い)』
これが、現在の活動につながるきっかけだった。2年後、保護司としてシンナーをやめられない中学2年の男子生徒を担当した。
『骨の上に皮が乗っかっとるような状態で、顔色は気色悪いほど青い。髪にも服にもシンナー臭が染みついて、誰も寄りつこうとせんかったよ』
袖の中に隠し持ったシンナーを手放そうとしない少年と向き合うなかで、ある日、こう尋ねた。
『なんでそんなにやめられんの?」
すると予想もしなかった答えが返ってきた。
『腹が減ったのを忘れられるから』
少年は母子家庭で、アルコール依存症の母親から食事を与えられていなかった。中本さんはしみじみと振り返る。
すごい衝撃よね。この時代に食べられない子がいるなんて考えてもいなかった(太字引用者)』
空腹に気づけなかったことを詫び、その晩から毎日、少年のご飯をこしらえた。お腹いっぱい食べられるようになった少年はシンナーをやめ、同じような境遇の友人を中本さんのもとへ連れてくるようになった。行き場のない子たちの『たまり場』になった。」

(週刊女性PRIMEより引用 http://www.jprime.jp/tv_net/human/24231

 

最近「子どもの貧困」というコトバにスポットが当てられはじめ、子ども食堂などの取り組みが同時多発的に各地で行われるようになったり、貧困問題に対する事業に国や各自治体から補助金がつきやすくなったりと、問題解決に対する動きが顕著になりつつあるように見受けられます。

 

しかし「子どもの貧困」(だけに限りませんが)というコトバが取りざたされ、私たちがそれを認知する以前に、諸問題は確かに存在する。それも、「遠いよその国の縁遠い話」ではなくこの日本で。かつ今に始まったことではなく前々から―。

 

中本さんのエピソードに触れ、そのことを改めて強く考えさせられます。
それは上の文中にもある「すごい衝撃よね。この時代に食べられない子がいるなんて考えてもいなかった」という中本さんの言葉に端的に表れていると思います。

 

普段の生活を営む中では、もしかしたら困っている人が視界に入りにくい、ということがあるかもしれません。しかし自分の周りにも、自身が見えていない・聞こえていないだけで、たくさんの「助けて」というシグナルが発せられているのかもしれない―。
そのように想像力を働かせることで、自分自身にも違った視野が開けてくるのではないでしょうか。

 

「困っている人・苦しんでいる人なんて見えないから、私の周りはきっと大丈夫なのだろう」という楽観的な「想像力の貧困」に陥ることなく、目を向け、耳を澄ます。そうして繋がった誰かを支えることが、巡り巡って自分の世界を広くするのだろうと思います。

 

今回の旅は、そんなことを今一度深く考える貴重な時間でした。
ここに改めて、今説明会でお会いしたすべての方々に感謝いたします。

合掌

 

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(文・林昌寺副住職 野田芳樹)

おてらこども食堂の報告(2016年4月8日)

Posted on 2016年4月25日

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4月8日、お釈迦さまの誕生を祝う花まつりに「おてらこども食堂」が一日限定でオープンしました。おてらおやつクラブ事務局長の私、桂が住職を務める奈良県天理市の善福寺を会場に、花まつり兼こども食堂として開催しました。

 

こども食堂のメニューは、みんな大好きカレーライス。お釈迦さまと同じくインド生まれのカレーは、いまや日本人の国民食ともなっています。本場インドのカレーから日本人の舌に合う形に形を変えながらもそのエッセンスは変わらないカレーの成り立ちは、仏教のそれと通じています。仏教もインドから中国をへて日本へ渡り、時代や各地の影響を受けて変化しつつも、その根幹となる教えは何ら変わっていません。まさに花まつりに最適なメニューといえるでしょう。

 

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お釈迦さまにカレーをお供えし、みんなで合掌。そして花まつりとお釈迦さまとカレーのお話の後、みんなでお腹いっぱいカレーを食べました。

 

おやつはもちろん「おてらおやつクラブ」からのおすそわけ。花まつりにちなんだ「花まつりサイダー」や「花まつり飴」なども大好評、さらにバウムクーヘン博覧会の来場者の寄付によって贈られた沢山のバウムクーヘンも美味しかったです。仏前にお供えされたおやつをこどもたちが運んでくれて、参加者に配ってくれました。

 

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当日の概要は以下の通りです。

 


日時  : 2016年4月8日(金)17〜20時
参加費 : おとなもこどもも一人100円
参加人数: 48名(おとな21名、こども27名)

 

<スケジュール>
16時半 子どもが集まり始める
17時半 座敷に机や食器をみんなで並べる、お釈迦さまにカレーをお供え
18時  本堂に移動して花まつりの説明、座敷で食事スタート、おかわり多数
18時半 大体食べ終わる、その後やって来て食べる親子も2組
19時前 バウムクーヘン・花まつりサイダーをこどもたちが配る
19時半 後片付け
20時  お土産にお菓子を一つずつ持って帰宅


 

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おてらこども食堂は、おてらおやつクラブが目指す貧困問題解決のための企画の一つです。おてらおやつクラブはおやつを通して貧困状態にある親子の“孤立”を防ぐのを大きな目的としています。御礼の手紙などから実感するのは、こどもたちがお寺から届くおやつやメッセージに仏さまの見守りを感じてくれているということ。それによって、いざという時に「助けて」と声をあげてもいいんだ、と社会に信頼を寄せてほしい。今は助けを求める先は繋がりある支援団体や行政かもしれない。でも将来的にはお寺に助けを求める、そんな「駆け込み寺」になることができれば、もっと誰にとっても住みやすい世の中になるはず。その布石ともなり得るのがおてらこども食堂ではないでしょうか。お寺がもっと信頼に足る場所であること、話を聞いてもらいたい・聞いてくれる人がいるところ、と記憶の片隅に置いてもらうために、おてらこども食堂のぬくもりが果たす効果は少なくないと考えています。

 

そして大前提であり、最も大切なことですが、おてらこども食堂を通して私たちの身近なところに貧困問題があることを知ってほしい。貧困に悩む家庭があり、助けてと言えずにいるかもしれないことに気づいてもらえれば、それだけで食堂を開く意味があるでしょう。

 

今後おてらこども食堂が全国各地で開催されるかは未知数ですが、おてらおやつクラブの活動から貧困問題に意識が向くようになったお寺が自発的に手を挙げてくれることを期待しています。

 

おてらおやつクラブはあくまで支援団体の活動を後押しする「後方支援」です。お寺が貧困問題に直接的に関わるのは非常にハードルが高く、安易に始めるべきではありません。しかし、おやつを発送しながら、もっと深く貧困問題を解決するような支援をしたいという思いをお寺が抱いたとしたら、それを尊重したいと思います。そういう意味で、おてらこども食堂が貧困問題に踏み込む一つの方法であることを提案できたのではないでしょうか。

 

お寺でいただくご飯は、仏さまからお分けいただくお仏飯(ぶっぱん)。仏さまの力をかりて体を養い、心を健康にしていただく。そんな生き方を体験できる場所が「おてらこども食堂」です。引き続き応援よろしくお願いいたします。 合掌

 

(奈良県天理市 善福寺 桂 浄薫)

 

【参照】花まつり「おてらこども食堂」開店!(善福寺ホームページ)
http://zenpukuji.info/archives/1349

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