少しずつの「おすそわけ」が大きな「おすそわけ」に

こんにちは。おてらおやつクラブ事務局の松野尾です。

「おてらおやつクラブ」では、登録寺院さまに「おすそわけ」先として団体さまをご紹介し、特に事情がない限りは同じところへ継続して「おすそわけ」していただきます。

一つの団体さまを複数のお寺で支えることにより、安定した「おすそわけ」を継続していけるようにするための仕組みを作っています。たとえば年に2回発送できるお寺が3つ集まれば、団体は年6回「おすそわけ」を受け取ることができます。このお寺と団体をつなげる仕組みのことをマッチングと呼んでいます。一つのお寺での活動ではなかなかできない、「おてらおやつクラブ」ならではの特徴です。

一つの支援団体に3つのお寺をマッチングした「おすそわけ」のイメージ

お寺さまの発送頻度と団体さまの受取頻度の現状

お寺さまには登録の際に「どんなものをどれくらい送れるか」をお聞きしています。その情報をもとに、事務局が適切にマッチングしています。

では、実際にはどれぐらいのペースでお寺さまが「おすそわけ」してくださっているのでしょうか?

お寺の発送数の割合(2017年度)

一年に1〜3回の発送、つまり半年に一度くらいのペースのお寺さまも半数近くあり、無理せずに送れるペースで継続されているのが分かります。一方、一年に4回以上の発送、つまり3ヶ月に一度以上のペースで発送されているお寺さまも半数以上あり、多くの団体さまを支えていることが見えてきます。

それでは団体さまは、どれぐらいの頻度で「おすそわけ」を受け取っているのでしょうか?

団体の受け取り数の割合(2017年度)

半数以上の団体さまは一年に7回以上、つまり2ヶ月に1回以上のペースで受け取っておられます。また、団体全体の4分の3が一年に4回以上、つまり最低3ヶ月に1回は受け取っておられるのが分かります。

一つの団体さまを複数のお寺さまで支えることによって、安定して届けられることがご理解いただけるかと思います。ですから安心して、お寺の事情にあったペースで発送していただきたいです。

では、実際に一つの団体さまを支えるのにどれくらいのお寺がマッチングされているのでしょうか?

何ヶ寺でひとつの団体を支えているのか(2018年5月時点)

まだ一つもお寺をマッチングできていない団体が12%ありますが、2ヶ寺以上がマッチングされている団体さまが半数以上です。一つのお寺で頑張り過ぎなくても大丈夫、他のお寺も発送するので無理しなくていい、と分かっていただけるのではないでしょうか。

お寺からの不安の声

先日、事務局にこのような声が届きました。

私のお寺では、人気のあるお菓子や、季節にぴったりのお菓子を配ることができません。気後れしてしまいます。

「おてらおやつクラブ」に興味はあるけれど、定期的におすそわけできるか自信がない…

登録してみたものの、未だ活動をしっかり始めていません。これからぼつぼつと思い続けていますが、つい先送りに…

こども向けのお菓子が送れなくてすみません…

定期的に「おすそわけ」を送ることができない申し訳なさが綴られていました。実は、こうした声は少なくありません。

しかし、たとえ不定期だったとしてもご安心ください。上述のようにお寺さまそれぞれのペースでも団体さまに「おすそわけ」が十分に届くよう、マッチングを随時調整しています。また子ども向けのお菓子でなくても、もちろん大丈夫です。

団体さまからは、「普段は食べられないようなお菓子でびっくりしました」という声をいただいています。一つひとつの「おすそわけ」は、支援団体を支え、その先にある子どもたちの笑顔を支えています。

“その都度”の「おすそわけ」

とはいえ、実際に発送してみるまでどれくらいの量を送ることができるのか分からないなかで、登録や発送を躊躇されるお寺さまは少なくありません。自信がないうちに特定の支援先にマッチングされてしまうことに不安を感じる方もいるでしょう。初めてのことに関わるときは心配ごとが付き物ですから仕方ありません。

そこで、「協力したい気持ちはあるけれど、不安の方が大きい」そのようなお寺さまには、お供えが集まる度に支援先をご紹介する方法をご案内しています。

先に書いた通り、マッチングが足りていない団体さまには、今後「おすそわけ」を拡充していく必要があります。このため随時、“その都度”での支援のお申し出はたいへん助かります。また団体以外にも、直接支援する家庭のための「おすそわけ」が必要です。こちらを支えていただけることも本当にありがたいです。(直接支援の詳細はこちら

具体的には、「そろそろ『おすそわけ』できそうです。今回はどちらにお送りしましょうか?」というお申し出をいただいたタイミングに応じて、今まさに必要としている団体さまを紹介したり、おてらおやつクラブ事務局へお送りいただきます。事務局へお送りいただいたものは一旦お預かりし、事務局からの毎月の発送に活用させていただきます。

始めは不安だったけれど、動き出してみるとある程度のペースで送ることができそうだ、と分かることもあるでしょう。また活動を知った檀家さんや地域の方からお供えをいただくことが増えたという声を各所で聞いています。事務局が適宜サポートし、発送量や発送ペースの相談をさせてもらいながら、継続支援のマッチングへつなげていきます。

一つひとつのお寺さまからの“その都度”が重なり合って、多くの支援団体さんを安定的に支えていく力になります。

冒頭に挙げた事務局への声。けれどその声はこう続いていました。

年に一回かもしれませんが、それでも良ければこれからも続けます。最初の理念を大切にしていただければ心強く思います。

自信がない… 気後れしてしまう… それでも何かできることはないか…

そのような不安を少しだけ乗り越えて、まずは一歩踏み出してみませんか? まずはやってみることで「こんなに喜んでもらえた」実感や「受け取ってくれる方がいる幸せ」を感じることができ、次の一歩につながるかもしれません。

一つひとつのお寺の力は小さなものかもしれません。けれどみんなの力が集まって、「おてらおやつクラブ」の大きな力が生まれます。どうぞ、よろしくお願いします。

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