2024年12月 全国 支援家庭向け調査のご報告

認定NPO法人おてらおやつクラブは、当団体から直接的に支援を受ける全国の世帯を対象にアンケート調査を実施しました。家庭を取り巻く環境や、当団体とのつながりに対する意識・実態を把握し、今後の活動の示唆とするための調査を行い、報告書をまとめましたのでお知らせいたします。(対象世帯数:3,027世帯)

■調査結果サマリー

今回の調査からは、下記の3点が主なポイントとして挙げられます。

1.おすそわけを初めて受け取る家庭の構成比は、3割弱まで増加。「初回受取家庭の増加」を目標にアウトリーチ強化を行った結果と推測される。

2.初期成果指標「困った時に助けを求められる」のスコアが、初回層で低下。初めて受け取る初回層で、支援が届くまでに時間のかかることがネガティブ評価につながったのではないかと推測される。

3.今年度の初回層のうち1割は、「あしなが育英会」高校奨学生の世帯。様々な事情によって追加的な公的支援を受けることが難しい家庭では、物価高騰による暮らしぶりの悪化が見られ、支援条件を課さないおてらおやつクラブのような支援が求められる状況にある。

▼調査報告書PDF(詳細はこちらをご覧ください)

今回の全国調査で私たちが特に注視するのは、初めて登録しおすそわけを受け取る家庭の「困った時に助けを求められる」のスコアが低下している点です。(前回:61.7% → 今回:42.8%)

2024年度はおすそわけ配送費の軽減のため、可能な限り同一配送エリア内(ヤマト運輸の規程による)の発送となるようマッチングの徹底を行いました。エリア内の循環が進めば進むほど、地産地消のようにおすそわけの移動距離が短くなり、配送費用を低く抑えることができます。

しかし、同一配送エリア内でのマッチングにこだわりすぎた結果、発送が遅れ、ときには申し込みから2ヶ月以上お待たせしてしまうこともあり、支援を必要としている「たすけて」の声にタイムリーに応えることができなくなってしまいました。そのため、「どこかで誰かが見守ってくれている」という期待値を下げてしまったと受け止めています。

今後は今回の反省を活かし、限りある予算や物資を最大限に有効活用できるよう、エリア内発送の推奨は引き続き行っていきつつも、タイムリーにおすそわけを送れる方法やシステムの調整を検討していきます。

そして、可能な限り家庭の状況や気持ちに寄り添った形で活動を続け、困りごとを抱えたときに気兼ねなく助けてと言える「たよってうれしい、たよられてうれしい。」社会を目指します。

引き続きお力添えをお願い申しあげます。

*本調査に関するお問い合わせ
以下のお問い合わせフォームからご連絡ください。
https://otera-oyatsu.club/contact/


*おてらおやつクラブでは現在、困りごとを抱えるご家庭からの「たすけて」の声に十分に応えていくため、継続的に活動を支えてくださるマンスリーサポーターを募集しています。