遊坊主「ASOBOUZU」ブース出展のご報告(2016年4月24日)

去る4月24日に愛知県名古屋市真宗大谷派名古屋別院で行われた「遊坊主ASOBOUZU」というイベントにブース出展させていただきました。このイベントは宗祖親鸞聖人750回御遠忌法要の会期中に行われ、今までお寺やお坊さんと出会ったことがない人たちにも気軽に来て楽しんでもらう企画でした。

私たちは「出張おてらおやつクラブ」として参加しました。ブースには、この日に向けて新しく作ったおてらおやつクラブのノボリとポスターが初お目見え。そしてリーフレット、募金箱、さらに「おてらおやつボックス」を設置して準備万端。今回は事務局スタッフだけでなく名古屋のおてらおやつクラブを手伝ってくれている“おやつ小町”さんたちも駆けつけてくれました。

10時の開始直後から大勢の人たちが会場である東別院へ来ていて、一帯は賑やかな熱気に包まれていました。出張おてらおやつクラブブースにも多くの人が立ち寄ってくれましたが、大半が1〜2分と本当に短い時間でしか話ができなかったため、活動の説明などが十分にできないこともありました。そうした短い時間の中でも足を止め、私たちの声に耳を傾けてくれた人たちも多くいました。活動に共感してくださった人たちからおてらおやつボックスへお菓子をお供えいただいたり、家族で来た人が一人ずつ募金をしてくれたり、おてらおやつクラブからおやつをお送りしている団体の方々も来てくれて近況を聞かせてくれたりと、あたたかな時間でした。

「思いが伝わらないことが多いから、伝わった時は本当に嬉しいなあと、聞いてもらうだけで嬉しいんだなあと、あの人々の活気の渦の中で感じました」とは、ブース出展を手伝ってくれた仲間からの感想。この「声が届いているという安心感」はおやつを届けるひとり親家庭の子どもたち、お母さん、お父さんにも通じることだろうと思いました。数え切れない程の人々が行き交う渦の中で声を聞いていく、届けていく。その難しさと尊さを感じる場となりました。

(文・長善寺 副住職 蒲池卓巳)