おてらおやつクラブのドキュメンタリーがコンクール受賞

大阪芸術大学放送学科四回生の安部陽(あべ・はるひ)さんと高橋彩華(たかはし・あやか)さんが、おてらおやつクラブを取材し子どもの貧困問題をテーマに短編のドキュメンタリー映画を作ってくださいました。

その作品「おてらおやつクラブ~おそなえ・おさがり・おすそわけ~」が、「第40回『地方の時代』映像祭」というコンクールで二つの賞を獲得しました。(市民・学生・自治体部門「奨励賞」/「フューチャーデザイン賞(吹田市提供)」)

監督の安部さんは大学に入る前からラジオを通じておてらおやつクラブのことを知ってくれていたとのこと。入学後、ご友人が子ども食堂でボランティアをしている様子をみて子どもの貧困問題に目が向くようになり、自分にできることとして「おてらおやつクラブの活動やその背景にある子どもの貧困問題を扱った作品をつくり、多くの人たちに現状を知ってもらいたい」と思い立ち当活動に取材の依頼をくださいました。

安部さんご本人からは、今回の作品にかけた想いについて以下のコメントをいただきました。

本作で取り上げた子どもの貧困は深刻な社会問題となっていますが、周囲の人たちからは見えづらく、認知度は低いのが現状です。

“身近にあるのに見えづらい”
この世に存在する問題は、実はそのようなものばかりなのではないかと、およそ一年半の制作期間を経た今、強く感じています。

「当事者は声を上げないのではなく、上げられないのだ」
こんなことに気が付いたのは制作を開始して一年が過ぎた頃でした。
ひょっとすると妨げになる何かがあるのかも…。
実際、日本の貧困問題が見えにくい理由の一つに、シングルマザーに対する自己責任論の押し付けがあります。「あんなダメな相手と結婚したあなたが悪い」そんな周囲からの偏見が当事者を孤立させ、問題を見えづらくしているのです。

少々過激な表現になりますが、私はこうした妨げになる原因を徹底的にあぶり出し、訴え、見えづらい問題を可視化していきたいのです。常に当事者に寄り添いながら、当事者の声なき叫びを代弁するドキュメンタリーを今後も制作していきます。

今回の受賞に関して、安部さんは関西テレビ放送(カンテレ)の番組「カンテレ通信」に出演し、制作の裏側や今後の活動などについて語られるそうです。放送日時は12月27日(日)AM6:30~。関西圏にお住まいの皆さまはぜひご覧ください。

おてらおやつクラブはこれからも多くの方との関わりをつくり、子どもの貧困問題の解決に向け手をとりあって活動していきます。

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