奈良県三宅町と「ひとり親家庭への支援に関する連携協定」を締結しました

認定NPO法人おてらおやつクラブ(代表理事:松島靖朗)は当団体の活動の周知を目的に、奈良県三宅町(町長 森田浩司 様)と「ひとり親家庭への支援に関する連携協定」を2024年3月1日(金)に締結しました。

この協定により三宅町とおてらおやつクラブが連携してひとり親家庭への支援を行い、地域全体でひとり親家庭を支えていく機運を高めるとともに生活の安定向上を図り、子どもたちの健全な成長を確保することをめざします。

具体的には、三宅町が役場窓口や広報誌などで実施するひとり親家庭への情報提供の一環で「おてらおやつクラブ」を紹介し、希望する家庭に「おすそわけ」などの支援をお届けします。また両者が協議して、地域の見守りを作るために必要な企画などを立案、実施していきます。

締結式には、三宅町のマスコットキャラクター「みやぼう」と、当団体の活動に参加している三宅町内の登録寺院、浄土寺さまが駆けつけてくださいました。

代表コメント

◯三宅町長 森田浩司 様

特定非営利活動法人おてらおやつクラブさまにおかれては、「見えない貧困」を抱えるひとり親家庭の小さな声にそっと耳を傾け、寄り添い続けて来られました。またコロナ渦では直接支援家庭が23倍となり、社会とのつながりが希薄で既存の支援制度にアクセスしづらい家庭の支えになっています。
ひとり親世帯が困窮する背景には、家事と子育てを一人で担うことによる短時間労働、子どもが病気になったときに休むことが増えるため非正規雇用になってしまうといった社会的要因が多くなるという実情があります。また、核家族化が進む中人間関係が希薄化し「たすけて」と声をあげにくい社会になり、一人でしんどさを抱えてしまって、困っている人が見えにくくなっています。
そのような中、子どもたちや保護者が日々を安心して過ごすには、「たよってうれしい、たよられてうれしい。」社会の実現が重要です。三宅町では、20年後のまちの将来像として「自分らしくハッピーにスモール(住もうる)タウン三宅町」という三宅ビジョンを掲げ、自分らしい「選択」「挑戦」ができるまちを目指し、ユースセンターをはじめとした子どもの居場所づくりなど様々な施策を展開しています。しかし、行政で行う取り組みは、まだまだ十分ではありません。
おてらおやつクラブさまの支援活動は、「今、助けて欲しい!」という子どもや保護者の想いに、誰にも知られることなくそっと寄り添い、「ひとりで頑張らなくてもいいんだ」「頼ってもいいんだ」という安心感をもたらすものであり、行政にとっても、とても心強い支援活動だと感じています。この度の連携協定を機に、おてらおやつクラブさまと手を取り合い、子ども達が安心して自分らしい生き方を選択できる社会になるよう取り組んでまいります。

◯特定非営利活動法人おてらおやつクラブ 代表理事 松島靖朗

この度、三宅町さまと「ひとり親家庭への支援に関する協定」を締結することとなりました。ここに至るまでにご尽力いただきました皆さまにお礼申し上げます。
三宅町といえば、日本で二番目に小さな町というキャッチフレーズがありますが、小さいからこそ、常に全体を見て物事を考えることができると思います。これが大きな市や町になるとなかなか難しい。組織や活動においても同じでしょう。
おてらおやつクラブの活動は、日本全国でさまざまな事情により困窮するひとり親家庭の子どもたち、親御さんへ「おやつ」のおすそわけを届けることで、子どもの貧困問題解決を目指しています。今回の三宅町さまとの提携で何より実践したいことは、全体を見て物事を考え、そして着実に小さな一歩を進めていくということでもあります。今年は活動10周年、次の10年に向けて改めてスタートする決意表明です。
前例がないからこそ、やる。森田町長のリーダーシップと、三宅町役場の皆さんのチームワークで、三宅町内、磯城郡、奈良県、そして全国へとおすそわけの輪を広げてまいりましょう。

三宅町のマスコットキャラクター「みやぼう」
忍性菩薩に憧れているお坊さんをモチーフにしたキャラクターです。

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