奈良ソーシャルクリエイションキャラバン2021開催のご報告

認定NPO法人おてらおやつクラブ(奈良県田原本町 代表理事 松島靖朗)は、奈良工業高等専門学校竹原研究室(代表 竹原信也)と共同企画「奈良ソーシャルクリエイションキャラバン2021」を開催し、「貧困問題の解決」をテーマに、学生や地元企業が集い、9月1日/2日、9月11日/18日の4日間に渡ってアイデアソン・ハッカソンを実施しました。

▼イベント詳細
https://otera-oyatsu.club/2021/07/narakousen/

緊急事態宣言の延長によりリモートでの開催を余儀なくされましたが、そのような状況でも円滑で建設的なグループディスカッションが行えるように、各班のファシリテーターは会場本部に集まって情報や課題を共有しました。
Zoomやオンラインホワイトボードツールmiroを用い、運営面でも対面実施と遜色ない形で行えるよう工夫し、活発な議論が行われました。

第1部では「アイデアソン コロナ禍で喫緊する貧困問題に立ち向かえ!」と題して、2日間にわたってアイデアソンを開催。
奈良高専や奈良高専を卒業した大学生、奈良先端科学技術大大学院生といった学生を中心に、地元の金融機関や企業、市民団体や一般の方も交えた65名が参加し、10のグループに分かれて白熱した議論が交わされました。
またアドバイザーとしておてらおやつクラブ事務局員や奈良高専の教員がグループを巡回し、各グループを的確にサポートしました。
2日目の最終発表では様々なアイデアや解決策が提案されました。

第2部では、「ハッカソン 『技術力×発想力』で地域課題をクリアせよ!」と題して2日間のハッカソンを開催。
第1部に引き続き、奈良高専や奈良高専を卒業した大学生、奈良先端科学技術大大学院生といった学生を中心に、地元の金融機関、市民団体や一般の方も交えて38名が参加し、6つのグループに分かれてビジネスの仕組みの立案やデモの作成作業、プレゼンテーションの準備作業が行われました。
またアドバイザーとしておてらおやつクラブや奈良高専の教員、神奈川工科大学・山崎洋一准教授、CODE for IKOMA野津拓也氏がグループを巡回し、各グループを的確にサポートしました。

1日目(9月11日)終了後も、メンバー全員がオンラインコミュニケーションツールSlackで作業過程を共有・可視化し、アドバイザーによるサポートも得ながら最終発表(18日)に向けて白熱した議論が行われました。そのため、実質的には1週間にわたるハッカソンとなりました。

2日目(9月18日)は、各グループで最終発表に向けた準備を行った後に、4日間の集大成として公開イベントが行われました。
最終プレゼンでは、お寺や地元企業などを活用した学童保育サービスや学習サービス、マイナンバーや家電のセンサーを用いた支援の最適化システム、支援団体やNPO団体の情報共有サイトなどのアイデアが提案されました。
すべての班が実際のデモ画面を作成し、マネタイズやビジネススキームも検討した上でのプレゼンテーションを行い、質の高い最終発表となりました。

最終発表の後に講評・表彰式が行われ、選考の結果、「おてらおやつクラブ賞」としてマイナンバーを用いた支援の最適化システム「マイナサポートナビ」、「CivicTech賞」としてお寺と家庭が助け合う学童保育サービス「BCC supporters」が表彰されました。


企画本部の様子。各テーブルでオンラインによるグループワークが行われている。リアルタイムで生じる様々な出来事を情報共有しながらイベントを進行。

奈良工業高等専門学校の竹原先生からは、以下のようなコメントを頂いています。

■共催コメント

〇奈良高専 竹原研究室 竹原信也 様

9月1日より4日間にわたって開催されたキャラバンも、無事終わりを迎えることができました。この間、延べ100人を超える方々にご参加いただけたこと本当にうれしく思います。我々にとっても初めての試みで至らないことも数多くありましたが、ご参加・ご協力いただきました企業、金融機関、code for を始めとする市民団体、学生・一般参加の皆さまに御礼申し上げます。また助成・支援していただきました公益財団法人ちゅうでん教育振興財団様に改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。

奈良工業高等専門学校 一般教科 准教授 竹原信也

今回の企画で生み出された成果は、今後さらに洗練させ、実際の事業化や行政への政策提言という形で地域の課題解決へと繋げていく予定です。既に、UDC(アーバンデータチャレンジ)の応募へと動き出しているグループもあり、今後のさらなる活躍が期待されます。

運営に関わってくださった皆さま、ご参加くださった皆さまに改めてお礼申し上げます。