「子どもの居場所づくり」事業担当職員からのメッセージ

認定NPO法人おてらおやつクラブでは、今年度より、「子どもの居場所づくり」事業を始めました。
今回は事業担当職員の上村康弘(かみむら・やすひろ)より、事業に対する想いを皆さまにお伝えいたします。


皆さま、こんにちは!
「子どもの居場所づくり事業」担当職員の上村康弘です。
実は僕も、昔は居場所を求める子どもの1人でした。

小・中学校時代に不登校を経験し、当時は学校や家しか居場所を知らず、つらい思いをしていた時期があります。
「教室へ行かなくてもいいから保健室においで」と先生から言われたこともありますが、保健室も学校なので、僕にとっては大して気持ちは変わりませんでした。
保健室や、教室とは別の部屋で過ごすこともあったのですが、人目を気にし出した中学1年生の頃には、まったく学校へ行けずほぼ1年間家に引きこもっているようになりました。

そんな時に僕にとって心の支えだったのが、数少ない人との関わりでした。

自分の部屋でひとり閉じこもっていると、ネガティブなことばかり考えてしまいます。
だけど、放課後や休日に友だちが遊びに来てくれたり、学校の先生が家まで来ておしゃべりしてくれたりすると、ネガティブだった気持ちが少し紛れました。


小学生時代の上村。先生に個別に指導をしていただくこともありました。

しかしここで問題なのは、僕は学校や家以外に自分の居場所の選択肢を知らなかったので、家で誰かが来てくれるのを待っているだけでした。
友だちや学校の先生は平日には学校に行っているので、僕が日中家にいるときは誰とも話さないことが多かったです。

”もし、学校や家以外に人と関われる場所があったら”
”もし、もっといろんな選択肢を知っていたら”

結果的に僕は今元気に過ごせているのですが、もし当時学校や家以外の居場所を知っていれば、つらかった時期が短くて済んだのかもしれません。

”子どもの時こそ、笑顔で過ごしてほしい”

これは僕の想いであり、おてらおやつクラブ内でもよく話に上がる言葉です。
社会に出ると大変なことがあるのはまた別の問題として、心が形成されていく子ども時代には笑顔で興味があることをたくさん学んでいってもらいたいと思っています。

乗り越えないといけない壁があったとしたら、僕は乗り越えないで壁がなくなるところまで回り道をすればいいと思っています。
時には逃げることもありだと思います。
そんな回り道をする過程で、僕たちがつくる場所に立ち寄ってもらえると嬉しいです。

上村が学校の教室以外の部屋で過ごしていた時の写真。

■居場所づくり事業に関するお問い合わせ
以下の「お問い合わせ」フォームよりご連絡をお願いいたします。
https://otera-oyatsu.club/contact/