手から手へつなぐおすそわけネットワーク

おてらおやつクラブのおすそわけは、大きく分けて二通りあります。
一つはひとり親家庭への直接のおすそわけ、そしてもう一つは子どもたちを支援する団体へのおすそわけです。

ひとり親家庭向けには、匿名配送システムでお寺さまとひとり親家庭お互いのプライバシーを守る形で配送しています。一方、支援団体へのおすそわけは匿名ではなく、記名の状態での配送方法をいくつか用意しています。

●支援団体がお寺へ足を運んで引き取り
●お寺が近所の支援団体へ持ち込み
●お寺の自費による寄付発送
●ヤマト運輸連携の集荷依頼システムを利用(配送費は事務局負担)
●ボランティアさんを介して受け渡し

お寺さまはそれぞれの状況に応じて届けやすい方法でおすそわけしてくださっています。近所の団体には、自ら運んで持ち込んでくださるお寺さまもあります。反対に、団体さんがお寺へ受け取りに伺うケースもあり、直接顔を合わせて手渡しする機会が多くあります。
多様なおすそわけの方法があることによって、支援団体さまは多くのお寺さまとのご縁が生まれやすくなります。

いつもお心遣いいただき ありがとうございます。いろいろなお寺さまから たくさんのお裾分けをお送りくださり 感謝申し上げます。 私たちのことを思っていてくださる方が、沢山いてくださると思うと 心強く勇気がわいてまいります。いただきましたお品は ひとり親家庭のために活用させていただきます。子ども達が健全に育つように、頑張っているお母さん達が少しでも明るい気持ちで日々を送れるようにと願いながら、これからも活動してまいります。ご協力に深く感謝いたします。(広島県 母子支援団体)

お寺さまは、ご縁があった支援団体の活動が順調に進むよう子どもたちの人数に合わせておすそわけを用意しなければならないと考えがちですが、一つの団体に対して複数のお寺で支えているので「団体の人数に合わせてたくさん送らねば」と気負わなくとも大丈夫です。こまめにおすそわけを介して交流を深めていただくことが、地域でのネットワーク作りで大切なことです。

今までに何度も直接持ってきてくださり、お互いに顔の見える関係ができています。メッセージだけでも嬉しくとても励まされますが、会ってお話できるのが一層嬉しいです。(愛知県 学習支援団体)

つながりが深まると同時に、お寺さんが持ち込んだり支援団体が引き取りにいくことで、より地域に根ざした活動に変化していきます。集荷依頼システムでは顔の見えないやり取りですが、おすそわけを手渡しするとお互いに顔が見えるようになり、情報交換もしやすくなります。

品物を持ってきてくださった方々が、 「もうすぐ夏休みやね!子どもたちは元気に過ごしてるんやろうか?」 と気にかけてくださいました。 心を寄せてくださる方が多く、私たちも元気をもらっています。 お預かりしたメッセージもお送りしますね。 不安なこともあるかと思いますが、おやつを食べて一息ついて頂ければ幸いです。(大阪府 浄土宗寺院)

さらに関係性が深まると、団体の活動のお手伝いやお寺と支援団体でイベントを実施するなど、発展的な取り組みも少しずつ生まれています。

お寺と支援団体が交流をもち、関係性が良好になればなるほど、ひとり親家庭から「たすけて」と支援要請を受けた際に各地域の信頼できる支援団体へつなげやすくなります。お寺さまのおすそわけを通じて生まれた地域ネットワークによって、ひとり家庭が頼れる場所が少しずつ増えていくのです。

さらに、おてらおやつクラブの啓発ポスターやのぼり旗、募金箱などを設置していただくことで、地域の中で「誰かが見守ってくれている安心感」を広めることにもつながると考えています。お寺や支援団体などでおてらおやつクラブの物を目にすることで、「助けてくれる存在が身近にある」と感じられる地域になれば、お母さん・お父さんや子どもたちも心強いに違いありません。そして、おてらおやつクラブのロゴを見たひとり親家庭が、困った時に「たすけて」と声をあげやすい社会になることが私たちの願いです。

そのネットワーク作りにぜひお力添えください。お寺さまの参加をお待ちしております。

寺院登録での参加のほか、募金箱やのぼり旗の設置、ポスターの掲示や賛助会員でもご協力いただけます。
詳しくは、以下の「おてらさまへ」のページよりご確認ください。