2019年度 おてらおやつクラブ登録支援団体調査のご報告

特定非営利活動法人おてらおやつクラブは、登録支援団体453団体に向けて、団体の活動実態と、おてらおやつクラブやおすそわけを送付する寺院との関係性を把握するために初めて調査を実施し、報告書をまとめましたのでお知らせいたします。

■調査結果サマリー
今回の調査からは、下記の4点が主なポイントとして挙げられます。

  1. 支援団体によって、受取るおすそわけの量・頻度はまちまちだが、9割強の団体がおすそわけに満足し、ほぼ全ての団体が今後も連携を希望している。
  2. 8割強の団体は、おてらおやつクラブへの登録によって、心理的・経済的に状況が改善したと回答。また、7割弱の団体が困ったときはおてらおやつクラブに助けを求められると感じている。
  3. 8割の団体が、寺院との関係性は良好と回答。当活動でお寺に親しみを感じ、人とのつながりを実感する団体は9割にのぼる。
  4. 活動内容によって多少の差異はあるものの、支援団体の課題は、「活動資金 > スタッフの人手 > 家庭へのサポート > 情報発信」という傾向。

▼調査報告書PDF(詳細はこちらをご覧ください)

■代表コメント
特定非営利活動法人おてらおやつクラブ代表 松島靖朗

全国のお寺の「おそなえ・おさがり・おすそわけ」が貧困問題解決のための活動となり得るのは、全国各地でそれぞれに志を持って活動されている団体さまとの協働があってこそ。社会問題への関心を醸成し、地域でのたしかな見守りを作っていくために、まだまだ、たくさんのご縁を作っていく必要があります。

お寺がもつ歴史や空間、そして役割に対するさまざまな期待を実感するとともに、活動自体に多くの改善点、気づきを頂いた今回の調査でした。

お寺の「ある」と社会の「ない」をつなげることで社会問題が本当に解決するでしょうか? お釈迦さまの教えを自ら信じ、そして仏道を歩むお坊さんの姿が、現代社会においても仏縁を育み、それが結果として地域や社会の課題解決のための大きなリーダーシップを発揮すると信じ、実践していきます。

■有識者コメント
特定非営利活動法人おてらおやつクラブ監事・食品ロス問題ジャーナリスト 井出留美

食べ物を一度にたくさんとれない子どもにとって、おやつは「第四の食事」と言われます。初めて活動を知ったのはフードバンクの広報責任者を務めていた2014年。以来、講演や著書を通して、その存在意義を伝えてきました。

「ほとけさまのおさがりのおすそわけ」という姿勢に温かみを感じます。京都大学総⻑で霊⻑類学者の山極壽一先生によれば、人間は他人に食べ物を分け与えることに喜びを感じる動物だそうです。互酬性(もらったら返す気持ち)も人間独特とのこと。食べ物のおすそわけは特別なことではなく、人間本来に備わった自然な性質かもしれません。

空腹とこころを満たしてくれるおてらおやつクラブの活動、ますます広がりますように。

◯認定特定非営利活動法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ理事長 赤石千衣子さま

おてらおやつクラブの強みとは、日本全国にお寺さんがあり、子どもたちやひとり親家庭の支援団体が近くのお寺とつながりながら、食の支援をしていることでしょう。

おやつなどの食べ物を届けながら、安心感も届けているのだということが調査からわかります。安心感はその人ひとりひとりの問題解決力や行動力をはぐくむ基盤です。

こまりごとがある方たちと、長い歴史を持ち全国にあるお寺という社会資源がつながってきたことはすばらしいと思います。

支援団体の課題もありますが、今後はさらに多面的な連携を模索できるといいですね。思うに、そもそものお寺さんの目的、人々の幸福を願い実現するということにかなったものなのかなあと僭越ながら思っています。

今回の調査結果をもとに、活動の見直しを始めております。引き続き、応援のほどよろしくお願いいたします。

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